第二十章 “秘密”

爛のことだけは王子に相談した。
爛との関係を述べると、王子は穏やかな表情になった。
『なんだ。』
『えっ?』
『僕にも父には内緒の恋人がいるんだ。』
『なんだ~王子もだったんだ。』
『僕も彼女を側近にしよっかな?』
そんな話で盛り上がった。
『じゃあ今日決めちゃえっ!』
私がふざけで言うと王子は、
『よーしっ!』
と言って出掛けて行った。
私は真に受けた王子にすこしきょとんとして、爛の待つ部屋に戻った。
『姫華、お帰り。』
『ただいま。』
現実でもあまりセンスがなかった爛の格好は王族に似合わずダサい。
『姫華、どうしたの?』
『爛の服、買いに行こう』
『えっ?』
『はやくっ♪こっち。』
私は格好をととのえて車に乗り込んだ。
街には爛に似合いそうな服が並んでいた。
『爛、魔界学院に着てく服も買おう。』
『えっ!うん。』
私は十着近く買い込んだ。
『おなかすいたしここ寄ろう!』
寄ったのはイタリアンのお店。
『スパゲティだ!』
『爛、イタリアン好きだもんね。』
『さんきゅ!』
爛は子供みたいにピザやスパゲティを食べていた。
『もー食べられない。』
爛は私の三倍以上たべてる。
『じゃかえろっか。』
私はお会計を済ませて車にのった。
爛は上機嫌だった。
そして王宮に着くと、落ち着いた感じの女の子がいた。
王子の側近になれたらしい。

私と王子は王様にちょっとした秘密が出来た。

雑草


私はなんにも悪くないのに、

生きることすら許されない。

他の花たちはのびのびと育っていく。

でも私はみんなから嫌われて、

すぐに殺されてしまう。

他の花たちが羨ましい。

堂々と咲いた花を人々は褒め称える。

なのに私が堂々と咲くと、

人々は私を邪魔者扱いする。

私もおなじ植物で、同じ様に生きているのに。

でも私は花たちに嫉妬をしない。

だって、私はどこへでも強い根をはれる。

誰にもまけない真っ直ぐな根で。

誰もしらない所で、密かにのびのび花を咲かせることが出来る。

雑草だって、花と同じ植物なんだから。

第十九章 “爛”

『姫様、来客です。』
『え?』
『ランと名乗る男です。』
『とにかく通して。』
すると、男の子が走って入ってきた。
『姫華!会いたかった。』
『爛!』
『姫華っ!
爛だ。やっぱり爛だ。
爛は私の恋人。ここに来てからずいぶん会っていない。
『どうしたの?』
『姫華ママがここにいるって。』
『えっ魔法は?』
『魔界学院にはいって勉強してる。』
『どこに住むの?』
『それは…』
『それならここに住んで!』
『いいの?』
『頼んでみる。』
私はそう言って王様の部屋に行った。
『失礼します。』
『姫君か。座っていい。』
私は緊張しながら口を開いた。
『お願いがあります。』
『なんだ。言ってみろ。』
『この人を…』
『なんだ?こいつは。』
私は、普通に一緒にいたいと言えば離されると思った。
『この人を…召使にして下さい。』
『そんな事か、良いだろう。姫君の身を守る者、前から欲しかったのだ。』
『有難う御座います。』
『でも、なぜこの者なのか?』
『現実での有段者なんです。』
『そうか。』

わたしはなんとか言い逃れた。