フレームの切削 | 矢野工房「こいちゃん」のブログ

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フレームの切削を初めました、

自分のフレームの作る手順は
全てのパーツを作ってから
部品の入る穴を彫る

入らない時は刃物補正を入れたり Cadデータを修正して部品を収める、

部品がある意味ゲージになる、



彫る方向が3面あり部品と部品が絡む場合 加工した部分とワーク座標からの誤差を測定して補正する、
例えば機関部を上面から彫り上げ
機関部を固定するピンは横から加工するそれがそのまま加工すると0.7mmとかズレる、
特にハンドル周りには安全装置や引金、固定ピンなどの絡みがあり難しい、


何故穴を先に彫るのか?
それは先にフレームの曲面を全て彫ると剛性が無くなり共振するから、

銃一丁作るのに穴を彫る為のSTLデータと穴の無いフォルムだけのSTLデータ、部品を全て組んだアセッブルデータ、
個々の部品のデータを作る必要がある、

データを重ねて違う目的のデータを作る作業は昔の2D Cadのレイヤーと言う概念に近い、

一見CNCで加工するのは簡単に見える、
しかし裏では部品を描く為の設計作業、
それを加工するための機械を作る努力、
又 それを操作する技術「マニュアルやプログラミング」

誤差に対する概念と対処、

全てが出来ないとCNC加工は出来ない、

努力や技術と見るか?
金に成らない道楽と見るか?
人それぞれ見方は違う
価値観と言うのはそんな所で変わる。



ハンドルの穴も彫るがここも難しかった、
ハンドルと引き金ガードが一体化してるので更に難しい、



ピタリとハマるように仕上げた、

安全装置の穴も加工

これもピタリと収まった、
明日はマズル穴とラインクリップの穴を加工したら
流れるような銃全体の面の加工です、


今夜はイワシの刺身がない晩酌に成った