二度目の入院(心室中隔欠損の修復手術と乳び胸水の治療)の退院後からの話です。

↓前回


 約3ヶ月ぶりの帰宅


退院して久々の帰宅をした。
赤ちゃんにとっての3ヶ月はどれほど長く感じるものなのか、もはや自宅に着いたらここどこ?の状態。

入院は長かったが、在宅酸素から離脱したのはとにかく手放しで喜ぶべきことだった。
チューブやモニターコードを気にする必要がなくなり、旦那と私と息子で川の字で寝られるようになった。

息子は初めての梅雨も夏の初めも病院で過ごしたため、蒸し暑いというのを経験したことがなかった。
そのためか、退院初日はなかなかにぐずってくれた。

その後は機嫌も悪くなく、落武者のようになった髪をさっぱり切った。(後頭部は寝たきりなので禿げたが横はかなり伸びていた)
エレンタールの飲みは相変わらずあまり良くなかったが、だんだん空腹が勝つようになったのか諦めて普通に飲んでいた。




 退院から1週間


退院後の初検診を控えた前日、午後からぐずりがひどくなった。
1時間半ほどあやしてもギャン泣きしていた。
夜中にも同じことがあった。
退院前から引きずっていた尻かぶれがますますひどくなったようで、それが原因で怒っているのかなんて思っていた。

翌日に検診があるからそこで診てもらおうと気楽に考えていた。




 生後9ヶ月


検診当日、朝は機嫌が戻ったように思ったが、病院に向かう車中でギャン泣きし始めた。
一向に泣き止まぬまま病院で検温をしたところ38.4℃の表示。
夏場でギャン泣きして体温が上がったのかもしれないと数度測り直したものの、結果はいずれも38℃超え。

受付も通れず別室へと移された。
まずはレントゲン、エコー、採血などの検査をされた。
一通り検査をして冷房のガンガン聞いた部屋でギャンギャン泣く息子をずっと抱っこして揺すっていると泣き疲れたのか眠ってしまった。


そうして血液検査の結果、CRP(炎症などを示す値)が出た。
発熱とCRPが出ている時点で感染症の疑いがある。
感染症の疑いというところで、アデノウイルスや溶連菌の検査をするも陰性。

その後も検査か何かでオムツを開けたときに尿の色が悪かったことにより、尿路感染症の疑いが指摘された。
普段便が出たかどうか以外ではオムツの中身を気にして見たこともなかった。
だからもしかしたら前日の不機嫌はそれが原因で、すでに尿の色が悪かったのかもしれない。


いずれにしろ感染症の疑いがある以上、入院が決定した。
ようやく退院したのに8日後にはまた病棟に戻る羽目になるとは思っていなかった。

もちろん私も付き添いになるのだった。
(一時帰宅して入院グッズを持ってくるなどした)




 三度目の入院


検査の結果、尿から大腸菌が検出され、やはり尿路感染症だったことが判明した。

前回の手術の際の尿道カテーテルか、もしくは例のエレンタールの副作用による下痢が感染の原因の可能性の一つとして挙げられた。
もちろんいずれでもないかもしれないが、下痢のせいだろうなと思っている。


抗菌剤を点滴で投与し始めると翌朝には熱は下がった。
CRPも3日目には3.0まで下がった。(健康上問題のない人は0、入院時は23強)
入院ついでに胸水の方もエコーで数回診てもらったが、増加は見られず経過は良好だった。


抗菌剤を点滴し始めてから1週間ほどで退院と言われていたが、9日目に退院となった。
退院前には腎臓のエコーもしてもらったが、大きな異常は見られなかったようだ。


また、包茎も感染の要因になりやすいからと言われ、剥けるようにとリンデロンを処方された。
そういえばムキムキ体操って一時期テレビで取り沙汰されていたなあと思いつつ、抗生剤の内服とともに受け取るのだった。

ひどかった尻かぶれにも亜鉛華単軟膏に何か入ってるやつ(名前忘れた)をたっぷりと処方された。
塗った箇所に便や尿がくっつかないという代物でべったりもったりしたやつを、肛門周りにべちょっと小指の第一関節くらい貼り付けるようなイメージ。
水分を弾くので洗うのが大変。




 四度目の入院


それからちょうど1ヶ月、金魚が生後10ヶ月になったその日。
前日の夜から激しく泣き、ほとんど眠れず。
熱を測ると38.8℃。
朝一番になってから近くの小児科を受診した。

在宅酸素のときから予防接種で通っていたので、事情は知っていて毎回行くとサチュレーションをはかられていた。
朝は37.2℃だったのが39℃まで熱が上がり、サチュレーションは93前後だった。
くわえて8月だのに手足が冷たく、顔色も悪いと言われ、そのままかかりつけの病院へ行った方がいいと紹介状を書かれた。


病院では受付を通らず別室で診察などが行われた。
38.6℃、CRP8.9、SPO2は変わらず93でまた入院となった。
(サチュレーション低下は激しく泣いたせいか?入院当日の夕方には97まで上がった)

尿濁りが指摘され、どうやらまた尿路感染であろういうことが分かった。
すぐ抗菌剤を投与したので入院翌日には熱も下がり、機嫌も治った。
早く良い状態にもっていけてよかったという思いと、繰り返してしまったのは何か病気が潜んでいるのではという不安がない交ぜになった気持ちだった。


やはり医者としても1ヶ月という短期間で再発したのは見逃せないようで、尿の逆流が起きていないかなど尿道の造影検査を行うことになった。

結果として逆流もなく、尿道の奇形なども見られなかった。
それはひとまず安心なのだが、原因は分からずじまいになってしまった。

心臓の方は依然として問題もなく、胸水も出ていなかったため、水分制限が緩和された。
1日800ccになった。


入院中は特に他の異常も見られず、10日間で退院となった。
ちなみに尻はまだ改善されず違う薬にしてみたり。
下痢は収まってはいた。




尿路感染ってそんなになるものなんだろうか……
とりあえずその後は起きてません。