2020年6月定例月議会 一般質問の内容です。

 

鉛筆小池質問

女性活躍の推進及び働きやすい職場づくりについてお伺いします。

本年4月に策定された枚方市特定事業主行動計画におきまして、「女性職員のキャリア形成の促進」という項目があります。

女性活躍の推進の一つである女性の管理職員の割合向上は、多様な立場や意見等を本市市政に反映していく上で必要不可欠なものと考えているところです。

そこで確認をさせていただきますが、管理職員に占める女性割合と課長代理試験における女性受験率について、それぞれ目標とされている数値と平成30年度の数値をお聞きするとともに、女性管理職の割合向上に向けて、現状をどのように捉え、今後、どのような取り組みをしていく考えであるのか、見解を伺います。

 

マイク総務部長答弁

市政の方針決定に重要な役割を担う管理職については、優秀な人材の登用の推進が必要であり、その中でも多様で柔軟な発想や意思等を市政に反映していくには女性職員の登用が重要であるとの認識のもと、本市においても、国が定める「男女共同参画基本計画」の主旨も踏まえ、女性職員の管理職割合の目標を30%としているところです。そしてこの目標達成に向け、これまでから昇任など女性のキャリア形成を考えるキャリアプランニング研修や、女性管理職のロールモデルの提示や活躍事例の紹介などの取り組みを進めるとともに、課長級以上の職員には、仕事と生活の両立に向けた職場環境づくりのため、イクボス養成講座などの研修を実施してきたところです。

このような取り組みにより増加傾向にはあるものの、平成30年度の数値は24.3%であり、課題と考えているところです。

また、課長代理試験における女性職員の受験率は、目標値を30%としているところ、同年度において12.3%という状況となっております。

この現状を踏まえ、女性活躍のさらなる推進に向け、これまでの取り組みを継続するとともに、管理職員の働き方改革を推進するなど、多くの女性職員が昇任意欲を持てるような取り組みを実施していく考えであります。

 

 

鉛筆小池質問

女性活躍推進に係る取り組みについては、一定理解しました。

次に、これからの時代、男女関係なく職員がその能力と個性を十分に発揮し、長く活き活きと活躍し続けるためには、長時間労働の縮減や年次有給休暇、育児休業等の取得率向上などの働き方改革及びワーク・ライフ・バランスの更なる推進が不可欠と考えます。「枚方市特定事業主行動計画」で触れられている職員アンケートでは、複数の項目において、効果的な取り組みとして、「職場全体の雰囲気づくり」とする回答が最も多かった結果であったことから、私としましては、これが非常に重要なポイントだと考えております。

そこで次に、この「職場全体の雰囲気づくり」をより良くしていくために、今後、どのような取り組みを進めていく考えであるのか、見解をお伺いします。

 

マイク総務部長答弁

職員一人ひとりがその能力を十分に発揮し、市全体のパフォーマンスを向上するには、各職場において、常日頃から、上司・部下に関わらず、職員間のコミュニケーションが活発に行われ、風通しの良い雰囲気が醸成されていることが非常に重要な要素であると認識しています。

例えば、働き方改革の取り組みの一つである長時間労働の縮減については、所属長が所属職員から業務の進捗状況等を聴き取りつつ、時間外勤務は真に必要な場合に限るよう徹底を図っているところであり、また、労働安全衛生法により実施が義務付けられているストレスチェックの結果を一つの要素として、各職場で環境改善を進めるというプロセスそのものが、コミュニケーションの活性化を促し、良好なチームワークの構築にもつながるものでありますことから、引き続き、この点に留意しながら各取り組みを実施していく考えであります。

 

 

鉛筆小池質問

職場の雰囲気づくりに関する取り組みについては一定理解しました。

管理職員に占める女性割合及び課長代理試験における女性受験率について、いずれも低い値となっています。職員アンケートでは、管理職員に占める女性割合が少ないのは「時間外勤務や長時間労働が前提になっている」といった回答があったことが示されています。

管理職員に占める女性割合に関する回答ではありますが、この長時間労働が前提となっているということが、課長代理に昇任することを敬遠する事由の一つになっているのではないかと考えているところであり、課長代理に昇任後の給与がどの程度であるのかということも、昇任を考慮する際の要素になっているのではないかと思っています。

そこで、令和元年度における行政職給料表適用者のうち、課長代理の年収下位10名と係長の年収上位10名に係る平均の年収と、管理職員全体と係長全体に係る平均の時間外勤務時間数をお伺いするとともに、本市の給与制度について、年功的な構造の適正化を図り、メリハリのある制度とするためにどのような取り組みをされているのか、お聞かせください。

 

マイク総務部長答弁

議員お尋ねの年収については、課長代理が約720万円と係長が約934万円となっており、時間外勤務時間数については管理職員全体が約298時間、係長全体が約191時間となっております。

それぞれの年収の状況につきましては、係長には時間外勤務手当が支給されていることが大きい要因であるとともに、組織活性化の観点から、若年層の課長代理への登用を進めていることも要因であると捉えているところです。
また、本市職員の給与につきましては、本市の第三者機関であります人事行政制度調査審議会からの答申を踏まえ、平成31年4月から実施している「メリハリのある給与制度」の中で、職務の級の間の重なりを減らすなど年功的な要素を是正し、より職務・職責に応じた給料表への見直しを行ったところです。この見直しにおいて、管理職員への昇任意欲を喚起するため、課長代理に適用する給料表の職務の級を上位の級に変更するとともに、一方で係長に適用する職務の級において本市独自策として、給料月額の上限額を引下げることで、双方の間における給与のメリハリの度合いが大きくなったものと考えています。

今後も引き続き、職員のモチベーションの維持向上を図り、組織の活性化や市全体のパフォーマンスの向上につながる、職務・職責に応じた給与制度の運用に努めていく考えであります。

 

鉛筆小池要望

SDGsに掲げられている17の大きな目標のうち、「5.ジェンダー平等を実現しよう」があり、国においても女性の活躍促進の取り組みを行っています。2020年のジェンダーギャップ指数(男女格差を示す指数)は、日本はスコアが0.652であり、153か国中121位と低位になっています。女性活躍を推進していくためには、各人の意識改革が必要と考えます。更に多様な考え方や思いを言い合えることができ、また、それを受け入れられるような職場の雰囲気づくりに取り組んで頂きたいと思います。
 

さまざまな意見が受け入れられるような職場づくりは、女性が能力を発揮し、活躍できるような環境を整備することにもつながり、その先にはリモートワークを始め、男性の育休や、介護休暇等の利用率向上や、多様な働き方に繋がると考えます。
 

また、管理職員への昇任に係るモチベーションや管理職員のやりがいを向上させる観点から、管理職手当の増額と給料表の重なりのさらなる解消など責任と処遇が一致する人事給与制度への改革が必要です。
今後も枚方市では、仕事と生活の両立・女性活躍の推進に向けての更なる取り組み、検証、改革を進めて頂くよう要望とさせて頂きます。