令和2年9月定例月議会 一般質問の内容です。
小池質問
本年度から、新学習指導要領が小学校で全面実施となりました。直近では2015年に道徳の「特別の教科」化の一部改訂が行われました。今回「外国語教育」や「プログラミング教育など」が充実します。文部科学省の提唱する新しい時代に必要となる資質・能力を踏まえた教科・科目等の新設や目標・内容の見直し、の中で小学校の外国語教育の教科化において、小学校5,6年生で「英語」が教科化されました。枚方市立小学校での英語の授業はどのように行われているのか、お伺いします。
学校教育部答弁
本市では、小学校の英語学習については、平成18年度から英語が堪能な日本人英語教育指導助手(JTE)を配置し、学級担任とのティームティーチングで授業を行うなど、児童が自然に楽しく英語を学習できる体制を作っています。
議員お示しの通り、本年度4月から新学習指導要領が全面実施され、第3,4学年は週に1時間の外国語活動、第5,6学年は週に2時間の外国語科の実施となり、授業時間や、学習内容が増えることとなりましたが、これまでの取組みをふまえて、児童が英語で自分の考えや気持ちなどを伝え合う授業を中心に行っています。
また、平成30年度から市独自でも英語専科教員を、本年度は小学校特別免許状を所有するネイティブ・スピーカーを配置するなど、児童が英語を使用する機会を提供しています。
小池質問
小学校の英語学習状況についてはわかりました。では、中学校においては、令和3年度から新学習指導要領が全面実施となりますが、英語の授業はどのようにかわるのでしょうか。また、現在どのようは授業が行われているのか、お伺いします。
学校教育部答弁
新学習指導要領では、中学校においては「授業を実際のコミュニケーションの場面とするため、授業は英語で行うことを基本」とされています。
現在は移行期間ではありますが、本市では、生徒の英語によるコミュニケーション能力を育成するため、「英語による授業」を基本としており、ペア・ワークやグループ・ワークを多く取り入れ、英語を使用してやり取りをする授業を日常的におこなってきております。また、すべての中学校に外国人英語教育指導助手(NET)を配置しており、授業中はもちろんのこと、放課後の時間などさまざまな学校生活の場面において、生徒は英語によるコミュニケーションをとることができる環境を整えております。
コロナ禍においては、生徒同士のコミュニケーションを図ることなど学習指導に工夫が必要な場面も多くありますが、新学習指導要領の実施に向けては、これまでの取組みをふまえ、NET等を活用し、英語によるコミュニケーション能力の更なる向上を図ってまいります。
小池質問
本市においては平成18年度からJTEやNETを配置し、英語教育の充実を図ってこられましたが、その配置した効果について、そして、小学校で英語が教科化されたことを踏まえると、NETの配置を拡充することなどを通して、児童が実際に英語を使用してコミュニケーションをとる機会を増やすことが必要であると考えます。見解をお伺いいたします。
また、市独自でも英語専科教員を配置しているとのことですが、専科指導は、小学校教員の業務軽減につながるものであると考えますが、教育委員会の見解についてお伺いします。
学校教育部答弁
効果につきましては、昨年度、中学第3学年を対象とした、全国学力・学習状況調査において「英語」の調査が初めて実施され、正答率の全国平均が56%であったのに対して、枚方市の平均は59%でした。特に、英語を「聞くこと」について、話の概要を理解する設問の正答率は7割以上であり、この結果は、本市のこれまでの児童・生徒の英語によるコミュニケーション能力向上の取組の成果であると捉えています。
次にNETの配置についてですが、小学校で「外国語科」として教科化されたことをふまえ、学習した英語を実際の場面で使用できる機会を提供するためにも、コロナ禍で、人材の確保等には課題もありますが、今後も、小学校へのNETの配置については、積極的に取り組んでまいります。
続いて、小学校の専科指導につきましては、英語専科教員を、平成30年度から市独自の配置、加えて平成31年度からは、府の加配を活用して配置をしております。このことで、児童は専門的な指導を受けることができます。また、教員の負担軽減にもつながるものと考えています。本市では専科教員が校内で「外国語活動」や「外国語科」の指導についての中心的役割を担っておりますので、小学校教員の指導力向上にも寄与しています。引き続き加配を要望するとともに、国や府の動向を注視し、NETの配置とあわせて専科教員の配置についても継続して取り組んでまいります。
小池要望
グローバル化が進むなか、私は、枚方市の子どもたちには、英語学習を通して、国際理解や、多様な考え方に対する理解を深めてほしいと思います。
NETとの授業や、NETと直接コミュニケーションをとることで、子どもたちは異文化を肌で感じることができ、外国語やその文化に対する興味・関心を高めることができると考えています。さらに、異文化を知ることで、子どもたちの自国の文化への肯定感情を高める効果もあると考えます。新しい学習指導要領の中の「これからの社会を創り出していく子ども達が、社会や世界に向かい関わり合い、自分の人生を切り開いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化しはぐくんでいくこと」と記されているように、教育委員会におかれましては、今後もNET配置を拡充させるなど、英語教育に力を注ぐようお願いします。