軽井沢みやげでもらった。
りんごのごろっと感とりんごの甘さ。
こりゃうんまいジャムだ。
学生のころまだ出会って間もない若者たちが
手探りでお互いの距離感をはかっていた時頃に
学校側に研修旅行と称して軽井沢に連れて行かれた。
自由時間で軽井沢のあの通りをぶらりと
軽井沢と言えばジャムだろ、と沢屋に入ったのはおぼえてる。
そういえば写真があったはず。
なつかしい思い出、見てみよう。
わたしはグラフィックデザインを専攻していたけど
入って早々、合っていないことを自覚してしまった。
マックを使ってクライアントの要望に沿ってデザイン。
まぁなんとわたしの性に合わないのでしょう。
筆でもペンでもなんでもよいけどハイテク以外の
自分のこの手で自分の絵を描きたかったのだ。
バンドマン時代、夫はギターがかなりうまかった。
夫のうまさならアーティストでなくても
プレイヤーで食べていけたと思うけど
どうしてその道を選ばなかったのかと問うたことがある。
誰かの指示のもとコードを弾くのは性に合っていないんだと。
わたしと同じ人間がいた。
まぁそこを乗り越え大物になったら
四方からお呼びがかかってまた自由にできるようになるのでしょうけど
大成するかどうかはまた未知のお話。
その道を選ばなかったのも必然。
元々は夫のことをまじ無理ありえないと
あんなに嫌っていたのに結婚したのも必然。
軽井沢で仲良くなった仲間たちと出会えたのも必然。
沢屋のジャムをもらったのも必然。
この世に偶然はないのだ、
すべて必然。