サッカーの試合はシンプルであり勝利のためには、失点を防ぎ、得点を決めることが必要だ!
その作業は非常に難しく、口にするほど簡単に成し遂げることができない。
しかし、この作業は一瞬の出来事で決まってしまうのも事実。
そして一瞬の隙、一瞬集中力が切れたところから失点もするし、逆に得点を奪うこともできる。
それを左右するのはメンタル的な要素が大きく作用し、気持ちの強さで試合を決めることができる。
リーグ戦の16節が終わった時点で何とか中位に踏み留まっているが、今節から始まる上位との対戦は今後を占う大切な試合となった。
そして山雅の最大の目標であるJ2復帰に向けては是が非でも勝たなければならない試合だった。
山雅各選手たちは勝利を目指して、最後まで足を止めずに戦いに挑んでくれた。
「良い攻撃は良い守備から始まる」と言われるように、大量得点を奪った源泉はその守備から始まった。
これがまさしく山雅らしさであり、山雅魂の真骨頂だ!
山雅各選手たちは、危険な相手をマークしながらボールホルダーからボール奪取を繰り広げる。
特にアンカーに入った米原選手をはじめ、CBの宮部選手や常田選手、そしてGKの大内選手の体を張った守備は賞賛に値する。
センターバックを中心にコンパクトな陣形を徹底し、守備ラインも高く保ち、相手の危険な目を摘み取る。
そして奪ったボールは素早く薄くなったサイドにチラシ、そこから速攻を仕掛けてチャンスを演出する。
特に両サイドバックである龍平選手と樋口選手の攻撃参加により決定的なクロスから得点も奪ってくれた。
さらに守備の場面では全速力で帰陣し、何度もアップダウンを繰り返し、相手のサイド攻撃を無力化する。
そして前線の安藤選手、浅川選手、村越選手も前線から積極的な守備を繰り広げる。
この試合山雅各選手はチームの勝利のために『責任感』を持って試合に取り組んでくれたんだ。
その基本的なことは、チームのために最後まで走り切ることであり、身体を投げ出して守備をする。
自分の責任でボールを失ったら、必至でとられたボールを追いかけて取り返すこと。
そこで一人でもさぼる選手が居たらチーム戦術として成り立たないのであり、仲間からの信頼も失われてしまう。
サッカー選手の中で一番大切なのは『戦う』という気持ちです。
それは最後まで戦う気持ちの強さと意志の力で、体を張ることが出来たか否かで勝負は決まる。
過去に『戦う』ということを、反町さんは、
「オレが一番大事にしているのは 気持ちであり、戦う姿勢である」と語っていました。
この試合は泥臭くも体を投げ出しても闘い抜く『山雅魂』を魅せ付けてくれた・・・
最後までしぶとく守り抜いて、奪ったボールを素早く前線につなげ速攻を仕掛けてからの得点・・・これがまさしく山雅らしさだ。
試合終了の笛と共にサンアルに駆け付けた7,000人近くのサポーターはハイタッチを繰り返し、スタジアムは歓喜の渦に包まれた。(つづく)
勝利は何事にも代えられない喜びが詰まっている。
やはりサッカーの醍醐味は勝利に向かって
全員が一つになるということに尽きます。