昨年度あたりから、30年ぶりに心を入れ替え、授業に遅れないようにしている。
私が学生のころは教授の15分遅れは当たり前だった。
できるだけ、ほぼ定刻に始めるのだ。
時には1、2分前に教室へ行く。
まるで、上智大の神父の教授だ。
彼らは、開始時刻前に来て、チャイムが鳴るとドアを閉めてしまい、遅れると入れないことがあった。
私は遅刻した人が気にならないので、出入り自由である。
昨今は授業中、出ていく学生が本当に多い。
また戻ってはくるのだが、気が散って仕方がない。
授業中は外へ出るな、といったら、たぶん事務室へ苦情がいくだろう。
それはともかく、欧米に留学したことがないのでわからないのは悔しくて仕方がないが、定刻に始まるのだろうか。
見ていると、欧米人の教授は定刻前に教室にいる気がする。
しかも、欧米は休講がない。かならず代行の人が行くらしい。
それはそうだ。イェール大学の授業料は年間1,300万円である。
一回休むと、たぶん、それは、5、6万円になる。
返金しろと言われてしまうだろう。
日本でも一回の授業は3,000円ぐらいにはなるだろう。
欧米のように補講しろという大学が昨今増えた。しかし、それなら授業料も10倍にする必要がある。
一部を真似してもうまくいかない。
何よりも、一律に卒業、就職という金太郎飴をやっている限り、改善しない。
イタリアなどは卒業試験を一人ひとり受けるから卒業はばらばららしい。
しかも、卒業できるのは、何分の一にすぎない。
オックスフォードの教授が言っていたが、日本は、アルバイトおよび、三年から始まってしまう就職活動が大学教育を蝕んでいる。