音楽と人生 | 中村教授の愉快な毎日

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昔、ベルリンフィルの指揮者、サイモン・ラトルが、生きるために音楽があるのです、音楽のために生きるのではありません、と言っていて驚いたことはあちこちに書いた。


しかし今思うと、音楽を練習したり、公演をしたりと、音楽それ自体が人生の一部になっているのではないだろうか。


音楽家の場合、音楽を除いてしまうと、社交や食べ、飲み、眠ることだけが人生になってしまう。


「音楽」(または、学問、芸術など)と「人生」が、きれいに二分されるわけではないだろう。


ラトルが言いたかったのは、音楽のために、他の部分が犠牲になることはよくないということなのだろうか。


そういえば、古代ローマの名言に


Edere oportet, ut vivas, non vivere, ut edas. 

「生きるために食べるのであり、食べるために生きるのはよろしくない」


というのがあった。