本棚を開けたらぽとっと落ちたものがある。
皮の背表紙が外れたのかなと思ったら、本だった
手のひらに入る、当時、17世紀の携帯用の版である。
エピクテートスの『提要』。左側が原文のギリシャ語、右側がラテン語の訳になっている。
大学の頃から、日本語、英訳、仏訳、伊訳で何回も読んだ。今でも読むことがある。
岩波文庫に入っており、ヒルティの『幸福論』にも訳されて入っている。
この本自体が、「マニュアル」と訳されるのだが、一言で言えと言われれば、自分にコントロールできることだけ(自分の考え方)に頭を使え、ということになる。外界(死、病気、人の考え)はコントロールできない、と。