『金田一少年の事件簿(3) 電脳山荘殺人事件』 | 赤と黒

『金田一少年の事件簿(3) 電脳山荘殺人事件』

 『金田一少年の事件簿(3) 電脳山荘殺人事件』(作/天樹征丸 画/さとうふみや)

―あらすじ―
 名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(はじめ)は、幼馴染の美雪とともにスキー旅行に出かけ、とある山荘にたどり着く。その山荘には、7人の男女が集まっていた――チャットで知り合ったため、誰一人として本名を隠したままで。そして惨劇が幕を開ける。


 インターネットの書評で「漫画・『金田一少年の事件簿』で一番の名作は何か」とあり、小説ではあるものの本作の名前が挙がっていたので気になっていました。折りしも先月文庫として再復刊しており、早速読んでみました。漫画の方は半分も読んだことはありませんが、全く問題なく楽しめます。

 大元は1996年に刊行された作品ということで、「電脳」や「パソコン通信」といった言葉に時代を感じてしまいますね(とは言え当時は私はパソコンとは無縁の生活でしたが)。

 350ページ以上ありますが、文字が大きいこともあってすぐに読みきってしまいました。本作ではオフ会を舞台にしており、ハンドルネームによる匿名性を利用したトリックが見所です。中盤で読者への挑戦状が出てきますが、何とか犯人と不審な点は当てることが出来ました。が、トリックまでは分からず…漫画でも犯人当てクイズがありますが、中には完全正解する読者もいるとのことで、その推理力には驚かされます。

小説 金田一少年の事件簿(3) (講談社漫画文庫)/講談社

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