『高円寺純情商店街』 | 赤と黒

『高円寺純情商店街』

 『高円寺純情商店街』(ねじめ正一)

―あらすじ―
 高円寺の北口にある純情商店街。そのアーケードの中にある乾物屋の息子・正一と、純情商店街に暮らす人々との日常を描く。


 どこか懐かしく、古きよき昭和の香りがします。また、この小説は描写が上手く、巻頭には商店街の地図が、巻末には一軒一軒の紹介があり、舞台である純情商店街の姿が現実感とともに浮かび上がります。商店街が舞台だからという理由もありますが、中島らも氏の『白いメリーさん』に収録されている短編・「日の出通り商店街いきいきデー」に似た感じを受けました。のんびりゆっくり読むのに適した本です。

高円寺純情商店街 (新潮文庫)/新潮社

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