『脳髄工場』 | 赤と黒

『脳髄工場』

 『脳髄工場』(小林泰三)


―あらすじ―

 人工脳髄が一般化した未来。そんな中、あくまで人工脳髄の装着を拒んできた少年がいた。果たして彼に突きつけられる真実とは。ホラー短編集。



 裏表紙の内容紹介に惹かれて買ってみたのですが、やや期待外れな内容でした。この本は短編集なのですが、何と言うか、本の途中で著者のクセが分かった辺りからどの話も展開が見えてしまいます。短編SFで最後にどんでん返しを持ってくるあたり、星新一を髣髴とさせる話が多く、収録されている短編・「同窓会」や「綺麗な子」などは特に似ています。全体的にホラーっぽくなかったのも残念でした。表紙と帯のおどろおどろしさから期待していたのですが。まあ「友達」という短編はなかなか面白かったです。


脳髄工場 (角川ホラー文庫)/角川書店

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