終わりって、何かの始まりだってよく言うけど、
恋の終わりって何も始まらないわね。
本物の虚無よ。
何も残らないし、何も始まらない。
無残な焼け跡よ。
by 桐野夏生 『ナニカアル』
何もかも焼き尽くしてしまうような恋の終わり。
あの人がいた場所が
そのままそっくり空っぽになって
埋めるものすらない。
二人は恋人同士でなくなったら
きっともう友だちでいることもできない。
そこにあるのはただひたすらの空虚。
そんな恋は
一生にそう何回もできるものでは
ないんでしょうね。
でも、恋をするなら
そんな恋が理想です。
たとえ終わりがどんなにつらく悲しくても。
相手を永遠に失ってしまうとしても。
明日も笑顔で過ごせる一日になりますように