「無事に送ってきた?」

帰るなり母親がそう言ってきた。

その問いに無言で頷くと、

僕が聞きたがった内容を察したのか、

「引越しの挨拶で、真理ちゃんのお母さんと知り合ったのよ」

それならそうと、早く言って欲しいものの、

当時の僕は幼すぎたのと、

真理が『お隣さん』だった事が、

心強くて、嬉しくて、それだけで一杯になった。

その後の母親の話では、

どうやら真理のお母さんに、

引っ越して来たばかりで、

知り合いの居ない僕が心配だからと、

1つ年上(この時に初めて知った)の真理に、

僕の世話を頼んでいたそうだ。

これが世間一般でいう所の、

『幼なじみ』である真理との出会いだったのだけれど・・・