辻村深月さんの小説『傲慢と善良』を読みました。

僕は、辻村さんの作品では2017年に発刊し2018年の本屋大賞を受賞された『かがみの孤城』は読んだことがあります。

ちょっと長くて諄い感じもしましたが、なかなか練られた話で面白かったことは覚えていました。

『傲慢と善良』は2019年3月に初版が発行され2022年9月に文庫化されたもので、今後、映画化が決定した作品ということに興味を惹かれ読むことにしました。

 

*表紙の写真はネットからお借りしました。

 
出版元の朝日新聞出版のHPで、単行本発刊時にこの本は以下の様に紹介されています。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な“恋愛”小説。

 

また、文庫化された際には、次のように好評との記載がされました。

婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》

 
上記の紹介は、あまりにもバックリしているので、あらすじはわからない程度に少しネタバレさせて以下に感想等を記載しますので、それも知りたくない方はスルーください。
 
小説は大きく第1部・第2部の構成で書かれていて、第1部の終りで西澤架は婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消したいきさつと理由を知ることになります。そこまで読んだ時に「なんて後味の悪いストーリーなんやびっくり」と思ったというのが正直なところ。
物語に出てくる主人公の架や真実は勿論のこと、架の学生時代の女友達や真実の両親(特に母親)など「どいつもこいつも酷い奴らやな」と腹立たしい気持ちになり非常に不愉快でしたプンプン
でも、まぁ兎に角、最後まで読もうかなと思い、第2部を読み進めた結果、それなりにいい終わり方になって、やっぱり、この作品もなかなか練られたスト―リーで面白かったなということになりましたニヤリ
文庫化の際の紹介文「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」とまでは僕にはいかなかったけど、映画化されると、きっと面白くなりそうとは思ったので、キャストの予想をしながら待つことにしますニコニコグッ