昨日までの3連休に聴きに行ったコンサートのことを今日から順番に投稿します。
先ず、11/3㈮にシンフォニーホールに聴きに行った「The Symphony Hall プラチナコンサート 世界の巨匠とともに 2023 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 大阪公演」です。
ビシュコフとチェコフィルは2019年10月以来、4年ぶりに来日。僕は前回の大阪公演(★)も聴きに行きました。
今年のチェコフィルの来日ツアーは、10/28の名古屋公演を皮切りに、東京・新潟・再び東京で2回・そして先日の大阪が6公演目で、ラストが11/4の横浜と全7公演。
前回の来日で、僕が聴いたのはチェコの作曲家スメタナの「我が祖国」から「モルダウ」とチャイコのヴァイオリン協奏曲及び交響曲第6番「悲愴」でしたが、今回のツアーは全公演、チェコの作曲家ドヴォルザークの曲で構成されたプログラム
ソリストがパブロ・フェランデスのチェロ協奏曲、藤田真央くんのピアノ協奏曲、ギル・シャハムのヴァイオリン協奏曲および交響曲第7番・第8番・第9番「新世界より」を組み合わせで5種類用意され、大阪公演は名古屋や東京の1公演目と同じく、前プロに「オテロ序曲」とチェロ協奏曲、メインプロに交響曲第8番というプログラムでした。
出演
[指揮]セミヨン・ビシュコフ
[チェロ]パブロ・フェランデス
[管弦楽]チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム
前半
ドヴォルザーク:「オテロ」序曲 op.93
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104
第1楽章 Allegro
第2楽章 Adagio,ma non troppo
第3楽章 Allegro moderato
後半
ドヴォルザーク:交響曲 第8番 ト長調 op.88
第1楽章 Allegro con brio
第2楽章 Adagio
第3楽章 Allegretto grazioso - Molto vivace
第4楽章 Allegro ma non troppo
アンコール
ソリスト=J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番よりサラバンド
オーケストラ=①ドヴォルザーク:スラブ舞曲 第2番 ②ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番
定刻の15時すぎに、オケのメンバーが入場。東京公演を観られたブロ友さんが記載されていたのと同様、大阪でもコンマスが先頭で登壇されましたオケのメンバーが揃ってから、いよいよというタイミングでコンマスが登場することの多い日本のオケではなかなか見ない光景でした。
オケの編成は16-14-12-9-8。チューニングが終わって、ビシュコフが登場。
今回、座席のグレードを落としたため、自席は2階正面中央ブロック最後列だったので、表情は、はっきり見えなかったけど、ビシュコフは僕が思っていたのより幾分、痩せているように思えました。
演奏は、最初の「オテロ序曲」から弦の音色に深い厚みがある印象。重みはあるけど、鮮やか
冒頭から期待通りの演奏になりました
続いて、舞台転換でオケは12-10-8-6-6となって、パブロ・フェランデスがビシュコフとともに登場。
ドヴォルザークのチェロ協奏曲は、今年の3月に準・メルクル指揮・兵庫芸文管PACの定期演奏会(★)でもカミーユ・トマの演奏を聴いており、人気曲なので年に数回聴いていますが、今回のパブロ・フェランデスはとても良かったです
深いけどクリアな音色で、心地よい
僕が今までこの曲を生で聴いた中で最も感動したのは、18/9の広上淳一さん指揮の京響とのミッシャー・マイスキーの演奏(★)です(随分前なので、正直、どんな演奏だったとか具体的に言えないし、記憶も当然、薄れていますが、とても感動したことだけを覚えているのです)が、
今回の演奏は、そこまでは及ばないにしても、それに近い気持ちにはなりました
オケとのバランスも良く、特に、第3楽章冒頭のホルン・ソロが良かったです
その後のソリストアンコール「無伴奏チェロ組曲 第3番よりサラバンド」も美しかったです
後半は交響曲第8番。
この曲を聴くのは、上述の18/9広上さん指揮・ 京響の演奏以来と超久しぶり。この時、聴いてとても気に入ったので、CDで聴いたりしていましたが、生で聴く機会に恵まれていませんでした。第9番の「新世界より」は勿論いい曲だし好きですが、この曲の演奏機会の半分くらいは8番に廻してもらってもいいのでは、と常々思っています。
オケの編成は16-14-12-9-7。第1楽章冒頭の哀愁を感じる弦の演奏もフルートによる鳥のさえずりのような音も綺麗。第2楽章はしっとり美しく、舞曲のような第3楽章は軽やか。そして、第4楽章冒頭のトランペットによるファンファーレが華々しく、その後、スローで重厚な調べから、一旦、盛り上がり、またスローになって、最後は一気に盛り上がって大々的なフィナーレ
僕は単純なので、ドヴォルザークの曲をチェコのオケが演奏したら、間違いなくいいと信じていたんですが、今回もその通りとなりました
アンコールは何故か、2曲。ドヴォルザークのスラブ舞曲 第2番とブラームスのハンガリー舞曲 第5番。
折角、2曲も演奏してくれたのですが、第8番のフィナーレが余りにも素晴らしかったので、アンコールはなくてもいいくらいの感動がありました
開演15時、休憩20分を挟み、終演17時30分。
客入りは凄く悪く、サイドバルコニーはガラガラで全体で60%程度
他のオケと相対的に比べると、チケットが少し割高と感じられる設定になっていたからかも知れません。
この日は、下に転載したように鑑賞体験支援事業で363席が招待されたため、学生がすごく多くいました。
それでも、60%程度ですから、招待の子供がいなかったら、50%以下になっていたかもしれません。
来ていた子供たちは、チリチリなる鈴のついた手提げ袋からガサガサ音を立てながら飴の袋を取り出すばばあなんかと比べ物にならないくらいマナーよく熱心に聴いていて、休憩時や終演後、興奮しながら聴いた感想を仲間同士で言い合う姿は好感がもてました。今回のように客入りの悪い公演は、せめて、このような子供の招待などを行えばいいように思います。
https://twitter.com/thesymphonyhall/status/1720394436436468177?t=iIRMgTpstFXabAnHfQ7TRQ&s=19
◆アンコール曲①◆11月3日(金・祝) 15:00開演
— ザ・シンフォニーホール 公式 (@thesymphonyhall) 2023年11月3日
『The Symphony Hall プラチナコンサート 世界の巨匠とともに 2023 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 大阪公演』
【ソリストアンコール】
◎J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番よりサラバンド
(チェロ/パブロ・フェランデス)
https://twitter.com/thesymphonyhall/status/1720394521928990936?t=MYjvo07w38a91UHLy3QzNQ&s=19
◆アンコール曲②◆11月3日(金・祝) 15:00開演
— ザ・シンフォニーホール 公式 (@thesymphonyhall) 2023年11月3日
『The Symphony Hall プラチナコンサート 世界の巨匠とともに 2023 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 大阪公演』
【オーケストラアンコール】
◎ドヴォルザーク:スラブ舞曲 第2番
◎ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番