今日は滋賀にも熱中症警戒アラートがでていて、メチャクチャ暑いです晴れ汗

なので、夕方から出掛ける予定ですが、それまでは家で大人しくしています。

 

で、ブログは土曜日の昼間に行った京都市交響楽団 第680回 定期演奏会のことを書きます。

指揮者は前びわ湖ホール芸術監督として、僕には馴染みのある沼尻竜典さん、プログラムは活躍中のオペラ歌手の方々をソリストに迎えてのR.シュトラウスの楽劇「サロメ」で、演奏会形式での公演でした。

尚、今回の公演は神奈川フィル・京響・九響の合同企画で、各地で上演されます。

 

  出演

指揮:沼尻 竜典

管弦楽:京都市交響楽団

 コンサートマスター:石田泰尚

 

田崎 尚美(サロメ/ソプラノ)

福井 敬(ヘロデ/テノール)

谷口 睦美(ヘロディアス/メゾ・ソプラノ)

大沼 徹(ヨカナーン/バリトン)

清水 徹太郎(ナラボート/テノール)

山下 裕賀(ヘロディアスの小姓/メゾ・ソプラノ)

小堀 勇介(ユダヤ人1)

新海 康仁(ユダヤ人2)

山本 康寛(ユダヤ人3)

澤武 紀行(ユダヤ人4)

加藤 宏隆(ユダヤ人5)

大山 大輔(ナザレ人1/カッパドギア人)

大川 信之(ナザレ人2)

大塚 博章(兵士1)

斉木 健詞(兵士2)

山際 きみ佳(奴隷)

 

 

  プログラム

<オペラ・コンチェルタンテ>

R.シュトラウス:楽劇「サロメ」 作品54 (演奏会形式)全1幕

 

 

演奏会形式の<オペラ・コンチェルタンテ>は京響の新シリーズで毎年、定期演奏会の中で実施される予定だそうで、その第1段が今回の「サロメ」。オスカー・ワイルドの戯曲を基にR.シュトラウスが2年かけて作曲した作品とのこと。
僕は、グランド・オペラでも演奏会形式でも、この作品を観たことはなかったので、上演前にプログラム冊子に掲載されているあらすじを読んでから、観ることにしました。

僕は、オペラはあらすじを知ってから観るほうが楽しさが増すと思っているからです。

ここでも、以下に、ウィキペディアに掲載されているあらすじを転載させて頂きます。

 

紀元30年ごろ、ガリラヤ湖に面したヘロデの宮殿の大テラス。シリア人の衛兵隊長ナラボートは、宮殿で開かれている宴を覗き見し、サロメの美しさに心を奪われるものの、ナラボートをひそかに慕うヘロディアスの小姓にたしなめられる。そこへ救世主の到来を告げる重々しい声。兵士たちによればそれは地下の空の古井戸に幽閉されている預言者ヨカナーンの声だとのこと。

そこへサロメが現れる。彼女は義父であるヘロデが自分に投げかける、情欲むき出しの視線に耐えかね、宴席を抜け出してきたのだったが、聞こえてくる声に興味を示し、ナラボートが自分に好意を抱いていることにつけこんで、ヨカナーンをここへ連れて来いという。兵士たちはヨカナーンに接触することを禁じられていたため、はじめはそれに応じないが、サロメはナラボートに媚を売り、古井戸から連れ出させる。現れたヨカナーンに圧倒されるサロメ。ヨカナーンは彼女には見向きもせず、サロメの母ヘロディアスの淫行を非難するが、サロメはなおも彼に近付こうとする。憧れのサロメの、あまりに軽薄な態度に落胆したナラボートは自決を遂げてしまう。ヨカナーンはサロメをたしなめつつ自ら古井戸に戻る。

やがてサロメを探してヘロデがヘロディアスや家臣たちとともに姿を現す。彼らはナラボートの死体から流れ出た血で足を滑らせたため、ヘロデはナラボートが自決したことを知る。不気味な前兆におびえながらも、ヘロデはサロメを自分の側に呼び寄せ、関心を惹くべく酒や果物を勧めるが、サロメはまったく興味を示さず、ヘロディアスも娘を王に近づけまいとする。

そこへヘロデ夫妻の行状を非難するヨカナーンの声。ヘロディアスは激怒し、彼を黙らせるか、ユダヤ人たちに引き渡してしまえ、と叫び、ユダヤ人とナザレ人たちは言い争いを始める。ヨカナーンの声はなおも響いてくるので、心を乱されたヘロデは気分直しにサロメに舞を所望する。サロメははじめはそれに応じようとしないが、ヘロデが褒美は何でもほしいものを与える、と持ちかけたため、サロメは裸身に7枚の薄いヴェールを身につけて踊り始める。官能的な舞が進むにつれ、ヴェールを一枚ずつ脱ぎ捨ててゆくサロメ。ヘロデは強く興奮し、やがて舞を終えたサロメに何が欲しいかと尋ねる。

サロメの答えは銀の大皿に載せたヨカナーンの生首。さすがに狼狽したヘロデは代わりのものとして宝石や白いクジャク、果ては自分の所領の半分ではどうか、と提案するものの、サロメは頑として合意しない。ヘロデはとうとう根負けし、ヘロディアスが彼の指から死の指輪を抜き取って首切り役人に渡す。役人は古井戸の中へ入ってゆき、サロメはその近くで耳を澄ましている。不気味な静寂だけが続き、サロメが苛立ちを募らせていると、騒々しい大音響が響き、首切り役人が銀の大皿に乗せたヨカナーンの生首を持って現れるサロメは狂喜してそれを掴むと、お前は私にくちづけさせてはくれなかった、だから今こうして私が、と長いモノローグを歌った後、恍惚としてヨカナーンの生首にくちづけする。そのさまに慄然としたヘロデはサロメを殺せと兵士たちに命じ、サロメは彼らの楯に押しつぶされて死ぬ。

 

ざっと、あらすじを読んでいただければ分かるように、狂気の女サロメや、邪心を持つ王ヘロデなど、かなりドロドロの物語で、グランドオペラなら、あらすじの赤字にした部分のサロメの踊り、ヨカナーンの生首にくちづけするシーンなどが見どころになる思われますが、今回は演奏会形式なので、それらの演出は一切なく、「音楽に集中するので、その狂気をより一層感じられるでしょう」との触れ込み。

オケの編成は16型。休憩なしの1幕での上演。歌手の方は、びわ湖ホールでのオペラなどでお馴染みの面々。

声楽アンサンブルのソロ登録メンバー、清水徹太郎さん、山本康寛さん、山際きみ佳も出演されているのが、僕としては嬉しく思いましたニコニコ

サロメ役の田崎さんは、狂気の女を演じきって素晴らしい歌唱を披露されたし、ヘロディアス役の谷口さんも、清水さんのナラボートも良かったグッ

 

福井さんはちょっと声がでていないようにも思えましたが、熱演でした。

そして、特に良かったのが、ヨカナーン役の大沼さん!地下の古井戸に幽閉されているシーンだけは、ステージ上ではなく、P席横のBOXからの歌唱となりましたが、低音の声が充分にホール中に広がっていました。
 
総じて言うと、気持ち悪いストーリーではありますが、その気持ち悪さがちゃんと表現された公演だったと思いますチョキ
でも、今回の公演を聴くを、今度はグランドオペラでサロメの踊りなんかを実際に観たくなるので、機会があれば行ってみようと思います。
 
開演14時30分過ぎ、休憩なし、終演16時35分。
初めての<オペラ・コンチェルタンテ>が興味を持たれたのか、土日2回公演をやめて土曜のみの1回公演とした効果なのか、今回も完売で当日券もなし。カーテンコールでは大きな拍手が贈られ、ブラボーが飛び交っていました拍手
 
京響の終演後のtweetリンクを貼っておきます。合同企画の最後、九響での公演は7/27とのこと。
 

https://twitter.com/kyotosymphony/status/1680150174931513344?t=bg8JLoq1TTzgRI9duXf8Og&s=19