昨夜は、読売日本交響楽団(読響)第30回大阪定期演奏会を聴きにフェスティバルホールに行ってきました。

年3回の大阪定演の2回目。指揮者はコバケンさんで、演目は十八番のスメタナ《我が祖国》全曲

とても楽しみにしていた公演です。
 

 

【出演】

指揮:小林研一郎

管弦楽:読売日本交響楽団

コンサートマスター:長原幸太


【プログラム】
スメタナ:連作交響詩「我が祖国」(全曲)

 Ⅰヴィシェフラド(高い城)

 Ⅱ.ヴルタヴァ(モルダウ)

 Ⅲ.シャールカ

 Ⅳ.ボヘ三アの森と草原から

 Ⅴ.ターボル

 Ⅵ.ブラニーク

 

上の写真に写っているように、ポスターの上に公演開始時間変更のおしらせとの掲示がありました。

豊橋駅での人身事故で新幹線が4時間運転見合わせとなり、コバケンさんや奏者の方の到着が遅れ、開演時間を19時から30分遅らせ、当初予定の第3曲終了後の休憩を取りやめ、連続演奏するとのこと。

 

僕が、以前、我が祖国全曲を生で聴いたのは2度。

いづれも、ブログを書き始める前で、前回が17年3月ペトル・アルトリヒテル指揮プラハ交響楽団、1度目は確か京響だったと思いますが、いつだったかは思い出せないほど前でした。

CDでは、クーベリック×ウィーンフィル、ノイマン×N響を持っているので時々聴いていますが、やはり生では全曲の演奏機会は少なく、随分久しぶりになります。以前聴いた2度の内、一度目は休憩のない連続演奏だったと記憶していますが、2度目のプラハ響では第3曲の後に休憩が入りました。

当然ですがCDで聴くのも6曲連続なので、生でもやっぱり通しでやってほしいと思っていたので、今回の変更は聴く側の僕としては、むしろありがたいことでした。

ただ、長時間、列車に閉じ込められた上に、慌てて会場入りし、連続演奏は体力的にきついんじゃないかなと思ったりしたけど、今年も大晦日にベートーヴェンの交響曲全曲演奏会されるみたいだし、体調が悪くなければ、渾身の指揮をして頂けるかなとも思ったりしながら待っていました。

 

開演が19時30分から更に遅れるかもとのアナウンスもされていたし、5分前でもオケのメンバーの登壇がなく、どうなのかなと思っていましたが、19時35分オケのメンバーが揃い、コバケンさんも客席に一礼後、足早に指揮台に登られました。

 

オケの編成は弦5部が14-12-10-8-7。

 

演奏ですが、やっぱり生で聴くとすごく良かったです。

ハープから始まりホルンの繋がる第1曲、フルートで始まる第2曲は美しく、弦もとても綺麗。

行ったことないけど、チェコの風景が眼を閉じると浮かぶような気になりました。

第3曲が終わったところで、休憩ではないけどちょっと休止があり、クラリネットとホルン奏者をコバケンさんが称え、会場からも拍手。

ちょっと、客席のほうに振り向いて、新幹線が4時間遅れ、ほぼ8時間列車の中に缶詰めになられたこと、開演を遅らせ、休憩なしで読響に演奏してもらうことにしたけど、チェコフィルでも3曲で休憩を入れ奏者の交代もある大曲なので、オケの皆さんにもご苦労頂くとコバケンさんが、ざっと説明されした。

コンマスの長原さんの合図でチューニングを行い、後半を再開。

びしっと停まる休止と力強いリズムの演奏を繰り返す第5曲は荘厳で、アタッカで演奏される第6曲では思いっきりのイナバウワーも織り込みながらオケを先導してクライマックスに至りました。

僕が特に印象が良かったのは、ティンパニ・大太鼓・シンバル・トライアングルなどの打楽器とトロンボーンでした!

個人的には、打楽器が多く使われる曲は観ても聴いても楽しくて好きです。

 

終演後、カーテンコールでコバケンさんがマイクを持って登場。

読響・大阪定演は2年連続(昨年はロトが来日できず代役でベートーヴェンの英雄を振ってくださった)だったけど、いい演奏が導けて良かったと思うとのことや、何度も指揮されている我が祖国全曲だけど通しでやったのは初めてだったなどに加え、通しの演奏に集中したのでアンコールを用意できなく申し訳なく思っていると述べられました。

ほぼ80分の大曲を通しで演奏されたのだから、アンコールなしの方がいいし、大満足でした!

そして、退場時も舞台袖手前で立ち止まり、再度、深くお辞儀をされ、オケも一礼にてお開きに。

 

終演21時。

お客様はいつもながらほぼ満員。

読響は人気があるんだなぁ、と今までは漠然と思っていましたが、昨夜は開演まで時間があったので、よくよく周囲が観察できました。

背広姿の方がやたら多く、BOX席中央のお客様に挨拶に来られる方多数、名詞交換されてる姿も見受けられました。

人気もあると思いますが、大フィル定演などと客入りに大きな差があるのは、招待客が読響はかなり多そうだということも一因ではと考えるようになりました。