昨日は、地元の幼なじみの友人と共に、ピアニスト反田恭平くんのリサイタルを聴きに兵庫芸文センターに行ってきました。全国6か所、兵庫を含め1日2回公演が3日あるので、全9公演。

ショパンコンクールの予備予選を通過し、10月の本大会出場を決めた反田くんのオールショパンプログラム。

昨日はその初日でした。

 

最初、演奏に関係ないことを長々と書きます。

台風9号の接近に伴い公共交通機関に影響が出ていたので、いつもより少し早めに出発し、僕らが聴くことにしていた1回目の14時からの公演に対し、開場の13時15分過ぎには到着する予定で、大阪着12時43分の新快速に乗っていたのですが、新大阪手前の吹田駅横で12時35分頃、緊急停車。強風のため運転を見合わせるので、風が収まるまで動かないとの社内アナウンスがあり、1時間停車した後、新大阪までは運転して降りる人は解放してくれることになりました。遅れてでも、とにかく行こういうことになり、そこから、大阪メトロで梅田にでて、阪急に乗り換えてホールに到着したのが14時40分。丁度、休憩前の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」を演奏しているところでした。

僕らだけでなく他にも10人程度は遅れて来られた方がおられたようでした。

休憩後の後半だけでも聴こうとホワイエのモニターで前半最後の演奏を見ながら待機していたら、主催者の方から、電車の遅れで開演に間に合わなかったみんなに、時間が許すのなら2回目の公演は若干空席が残っているので、追加料金なく席を用意してくださると声をかけて頂きました。

僕らは時間はあるので、ありがたく聴かせて頂くことにし、チケットを受け取り。

当初の予定では、1回目の公演を聴いて、大津に戻り、友人と食事をして帰宅する予定でしたが、2回目の公演まで聴くと京阪神だけでなく滋賀の飲食店も全部20時で閉店しているので食べられなくなります。

そこで、1回目の後半の演奏を先ず聴き、それからホール近所の西宮ガーデンプレースにでも早めの食事に行ってゆっくりして戻ってきたら、2回目公演の開場くらいのタイミングになるし丁度いいかということで、バタバタした往路でしたが、反田くんの演奏も1回半聴けることになって、嬉しい結末になりました。また、一人だったら、途中、時間を持て余していたかも知れないし、今回、友人と一緒だったことも良かったです。

 

 
 
 

出演者

ピアノ:反田恭平

 

プログラム

オールショパンプログラム

前半

・ノクターン第17番 ロ長調 op.62-1

・スケルツォ 第2番 変ロ短調 op.31

・ワルツ第4番 ヘ長調 op.34-3

・バラード第2番 ヘ長調 op.38

・アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22

後半

・3つのマズルカ op.56

・ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 「葬送」 op.35

 

アンコール

ラルゴ 変ホ長調
英雄ポロネーズ

 

配布プログラムに記載されている予定の演目から、「マズルカ風ロンド ヘ長調 op.5」が「スケルツォ 第2番 変ロ短調 op.31」に変更されていました。兵庫だけなのか、ツアーを通じての変更なのかはわかりません。

 

 

ピアノは、今回もおそらく持ち込みのファツィオリ。

演奏は益々、強弱のメリハリのつけ方、ダイナミックさに磨きがかかっている印象。

強音もさることながら、弱音も美しく、しっかり聴こえました。

特に、2回聴いた後半の3つのマズルカと「葬送」がすごく良かったです。

アンコールのラルゴは軽やかで、最後に演奏した英雄ポロネーズは圧巻の出来。

そして、やっぱり、ファツィオリは高音が綺麗で、反田くんの好みの音なんだと思います。

10月のショパコン本選では、使用ピアノにファツィオリを選ぶつもりなのかも知れません。

僕は今まで、反田くんのソロリサイタルとオケとのコンチェルトを数回ずつ聴いていて、実はコンチェルトの方がいいなと思っていましたが、今回のソロリサイタルは今までのソロで一番良かったし、これからのソロもまた聴きたくなりました。

 

1回目も2回目もアンコールの時に反田くんがマイクを持って挨拶をされました。

感染拡大に更に台風という状況の中、来場されたお客様に御礼を述べると共に、ツアーのいいスタートが切れたとの言葉。

ただ、2回目が終わった時には、「今日はリハーサルでプログラムを通しで弾いて、1回目で弾いて、2回目の弾いて、流石に頭が空っぽになった。一日でショパンばっかり、こんなに弾いたのは初めてです。」とのことでした。

本当にお疲れ様です。

 

ショパコンのことも話されました。

「今更、コンクール?」とか言われるけど、自分の中では憧れの舞台だったし、年齢制限もあるし、前回開催から6年。もう今回しかないと思って応募したそうです。予備予選では、ポーランドで4年間師事した先生の前での演奏になったそうですが、レッスンでは初めて譜読みした曲を弾いたりしていたので、ステージでの演奏をちゃんと観てもらうのは初めてだったとのこと。

終わってから、「お前、ちゃんと弾けるんだな。」と褒められたそうです。

で、「10月の本選、頑張ってきます。」と挨拶。
 

他に、先に立ち上げたジャパン・ナショナル・オーケストラのことも。

下の画像のフライヤーには、東大阪の公演の情報が記載されていますが、奈良を拠点に活動するとのこと。

なんで、奈良なのか、よくわかりませんが、拠点を置くようです。

このオケについては、ショパコンでも宣伝してきたとのこと。「知らないなぁ」と言われて、「出来たばかりだからね」みたいな会話もしたそうなので、これからの活動で、いろんなソリストの招聘なんかも将来的にあるのかも知れません。

 

演奏のことより、それ以外のことばかり書きましたが、僕のブログはこんなもんなので、ご容赦ください。