今日の1枚は、菅野祐悟さんの交響曲第1番『The Border』です。

先日、読んだ本、藤岡幸夫さんの『音楽はお好きですか?』()で、オススメのCDとして掲載されていたものが、Amazonミュージックにあったので聴くことにしました。

 

菅野祐悟さんという作曲家を僕は全く知りませんでしたが、映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)、映画『謎解きはディナーのあとで』(2013年)、さらに、TVドラマでは2014年NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』をはじめ、この10年間で連続テレビドラマの音楽を40番組以上手掛けておられるそうです。

 

*ジャケット写真はネットからお借りしました

 

交響曲第1番~The Border~

 I. Dive into myself

II. Dreams talk to me

III. When he was innocent

IV. I am

 

藤岡幸夫(cond)

関西フィルハーモニー管弦楽団


2016年4月29日 ザ・シンフォニーホール(ライヴ)

 

僕は今まで、日本の作曲家といえば、武満徹さんとか藤倉大さんとかの現代音楽がコンサート会場で演奏されるのを聴き、自分には難解でよくわからないし、あまりいいと思っていませんでした。

でも、今年1月の京響ニューイヤーコンサートで伊福部昭さんの曲や武満さんでも美しいワルツを作曲されているのを聴いて、興味が出てきていたし、藤岡さんの本に、菅野祐悟さんのことを素晴らしいメロディメーカー、アイデア満載のオーケストレーションをされていると記載されいるのを読んで聴いてみたところ、正にその通り!

特に第3楽章が美しい!

 

このCDは2016年の関西フィル定期演奏会で初演されたものをライブ録音したもののようですが、機会があれば是非生で聴いてみたいと思いました。再演してくれないかなぁ~。

各々の楽章には、副題があり、以下のようにどういうイメージで作曲されたのかが、文末にリンクを貼ったBSテレ東の藤岡さんが司会を務める音楽番組エンター・ザ・ミュージックで以下のように述べられています。

 

第1楽章 -Dive into myself-
自分自身の意識と無意識の境界線へ飛び込み、旅に出るイメージで作られた楽章。
第2楽章 -Dreams talk to me-
実際に見た夢を日記に記し、自己の無意識を分析し見えてきた心の声(喜びや恐れ)を形にした楽章。
第3楽章 -When he was innocent-
何ものにも縛られない純粋な子供のころの気持ちを思い出し原点に立ち返って書いた楽章。
第4楽章 -I am-
菅野祐悟が今までの自分の全てを表し、さらに未来に向けての気持ちを表現した楽章。

 

番組は、ダイジェストになっていますが、この曲の作曲の過程や演奏の一部を聴くことが出来ます。