昨日は、兵庫芸術文化センター管弦樂団PACの 第121回定期演奏会でした。
2019-2020シーズン全9回の5回目。丁度、折り返し地点です。
今回はオールチャイコフスキープログラムでした。
出演
指揮:ロッセン・ミラノフ
ピアノ:児玉 桃
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
プログラム
〜オール・チャイコフスキー・プログラム〜
前半:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調
後半:マンフレッド交響曲
指揮は、ブルガリア出身のロッセン・ミラノフ。僕は初見ですが、PACとの共演は6回目とのこと。
先日、九響の演奏会での指揮が良かったとのブロ友さん情報もあり、期待していました。
前プロのソリストは大阪出身パリ在住の児玉桃さん。名前は知っていましたが、聴くのはこちらも初めてでした。
児玉さんは真っ赤なドレスで登場。
ピアノとオケが激しく応酬する第1楽章から、結構、男性的なピアノを弾かれるとの印象を受けました。
溜めがありすぎることもなく、極端な顔芸もないので、僕にとっては結構好みのピアニストです。
第2楽章では女性らしい繊細なタッチもみられ、第3楽章では再び男性的な力強さが出ました。
協奏曲では、よく指揮者がオケをソリストに合わせtるように目配りをしているケースが見られますが、児玉さんは時折、ミラノフをしっかり見て、自身の演奏を合わせようとするところがはっきり見られ、相互が寄り添うことによっていい演奏になっていたように思います。
残念だったのは、最後、音が鳴り終わる直前にフライングで「ブラボー!」がかかったこと。
派手に終わる曲なんで、余韻を楽しむよりも間髪入れず、ブラボーと叫びたい気持ちはわからないことはないけど、やっぱりフライングはダメですね。
ソリストアンコール
シューマン:トロイメライ
ソリストアンコールのトロイメライはやはり美しいかったです。
後半は、予習して臨んだマンフレッド交響曲。
生でも聴いたことはありません。
この曲は、英国のロマン主義詩人バイロン卿の叙事詩劇「マンフレッド」を音楽化したものとのこと。
第1楽章から第4楽章まで物語ように感じられる壮大な交響曲でした。
ティンパニ、大太鼓、シンバル、タムタム、タンブリン、トライアングル、鐘と多くの打楽器を用い、ハープ2台にオルガンもありと大編成よる熱演でした。
ミラノフは派手ではないけど、姿勢がよく身体を大きく使い細やかな指示をだす指揮で若いオケをしっかり引っ張っているように思えました。
また笑顔が優しそうでなところも好感が持てました。
最後、弦だけになって静かに終わるのですが、こちらはミラノフの手が降りるまで拍手はならず、フライングなく余韻を楽しめました。
オーケストラ・アンコール
チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」より第2幕第10番:情景
アンコールはないかな、と思っていましたが、オケはアンコールまでオールチャイコフスキーを貫き、「白鳥の湖」。
オーボエの上品綾香さんの音色が美しかったです。
金曜の15時開演ろというのに、昨日も会場はほぼほぼ満員。いつもすごいなぁと思います。
次回定演は、オール・フレンチプログラム。
ドビュッシーやラヴェルはいいとして、エスケシュという人のクラリネット協奏曲というのを日本初演でやるとのこと。
日本初演の曲って、「なんじゃ、こりゃ」っていうのが良くあるので少し不安です。
いい曲であることを祈ります。