今日予定されていた、びわ湖ホールの開館20周年記念コンサートが台風の影響で交通機関が止まることから中止になりました。一昨日投稿したように特別対応として、昨日、緊急公演が開催され、運よく予定もなく行くことが出来ました。



開演前に緊急公演を決定したいきさつも、ホールの山中館長と沼尻竜典芸術監督からご説明頂きました。数日前、台風が来るので中止にせざるをえないか?という流れがあった一方、「30日に向けた練習を継続していると、出演者の皆さんの気合も入っていて随分仕上がりがいい、ほぼ出来上がってる。」と感じた沼尻監督が、なんとか前出しでも公演できないだろうか?と夜中に自宅で考え、山中館長にメールをしたとのこと。それを受け、翌日、朝から会議が行われ、30日が中止になってもならなくても、29日に特別公演をやろうと決断されたそうです。

28日に、30日の公演のチケットを保有されているお客様への連絡、SNSやホームページでの告知等、ギリギリのところで懸命に対応頂いたホールスタッフ、ほぼ仕上がってたとは言え、29日予定のゲネプロを28日に実施し、本番に間に合わせて頂いた出演者の皆さんに感謝するばかりです。

 

今日の公演は中止となり、昨日は予定がつかなくて、ご覧になれず払い戻しを受けられる方は、800人以上おられる(この公演は全席約1700席が前売りで完売、昨日は急遽当日券の販売もあったけど50%くらいの入りでした)と思われ、本当に残念でしょうが、ホールの対応にはご納得されることでしょう。

 

独唱された歌手は、大方、二期会または藤原歌劇団所属で、びわ湖ホールでのオペラに過去出演されたりとゆかりのある方々とのこと。僕も過去に観させてもらった方も数名おられました。合唱は、客演の、びわ湖ホール声楽アンサンブルの現役メンバーとOBOGが核となり、230名。先日、ロビーコンサートで指揮された名誉指揮者の田中先生が指導されたようです。児童合唱は大津児童合唱団、オケは京都市交響楽団。ともに、びわ湖ホールとは深く連携している団体です。

 

公演は、もう最初の一音から感動で、第1部第2部とも最後は鳥肌ものでした。

歌手の方はオケに負けない独唱で、特に声楽アンサンブル出身で、今は、びわ湖ホール4大テノールメンバーの清水徹太郎さんが秀逸でした。オケも良く鳴っていたし、「千人の交響曲」って生で聴くと、こんなにもええんや!と実感しました。

 

最後のカーテンコールでは、お客様の入りは半分程度にも拘らず、まるで満席のような拍手喝采とブラボーが飛び交い、記念公演として大成功だったと思います。

 

指揮:沼尻竜典(びわ湖ホール芸術監督)

独唱:

ソプラノⅠ/罪深き女:横山恵子

ソプラノⅡ/侮悟する女:砂川涼子

ソプラノⅢ/栄光の聖母:幸田浩子

アルトⅠ/サマリアの女:谷口睦美

アルトⅡ/エジプトのマリア:竹本節子

テノール/マリアを崇める博士:清水徹太郎

バリトン/恍惚の神父:黒田博

バス/深淵の神父:伊藤貴之

 

合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル、

   『千人の交響曲』合唱団

    合唱指導:田中信昭

児童合唱:大津児童合唱団

管弦楽:京都市交響楽団 

 コンサートマスター:石田泰尚

 

◆プログラム

マーラー作曲 交響曲第8番 変ホ長調

『千人の交響曲』

第1部 賛歌「来たれ、創造主たる聖霊よ」

第2部 ゲーテの「ファウスト 第2部」から最終場

 

ホールのフェイスブックページに昨夜、以下の内容の投稿がされていたので、写真含めコピペさせて頂きます。

 

【開館20周年記念公演 マーラー作曲 交響曲第8番『千人の交響曲』 緊急特別公演 終演!】
今週末の台風の影響で、急遽開催の運びとなりました本日の公演、無事に終演いたしました。
びわ湖ホールのオペラを成功に導いてきた8名のソリスト、沼尻との厚い信頼関係で結ばれた京都市交響楽団・130名、今年の2月から田中信昭先生と大川修司さんの指導のもと練習を重ねに重ねてきた230名もの2群のコーラス、そしてびわ湖ホールの舞台でも幾度となくステージに立ってきた44名の大津児童合唱団。濃密な演奏をお届けできたと思います。
たくさんの拍手、ありがとうございました!
突然の開催にもかかわらずご来場いただきました皆様、心より御礼申し上げます。・・・
また、明日の公演は中止となり、楽しみにしていただいておりました皆様には本当に申し訳ありませんが、また違うコンサート、舞台でお会いできますことを願っております。
開館20周年記念公演は「緊急特別公演」での開催となりましたが、新しい節目を迎えられましたことに深く感謝し、これからも皆様に愛され、そして親しみをもっていただける劇場として歩んでいきたいと思います。
関係者の皆様、ご来場いただきました皆様、いつもびわ湖ホールを応援いただいている皆様、そしてこれからびわ湖ホールにお越しいただく皆様、どうぞこれからもびわ湖ホールをよろしくお願いいたします!

 



↑沼尻芸術監督とオベラ歌手の皆さん、田中先生、コンマスの石田さん