12月22日
先日注文の背広二着を受理しました。紺に薄水色のチョークストライプの両前(ダブル)三揃と、茶の千鳥格子の三揃で、武蔵小金井の「長崎屋」にて仕立ました。ここは神田の洋服店が担当しており、生地が良く仕立も細かい点まで応じて呉れ、満足の行く出来上りです。両前は店により形が千差万別で、1987年に高島屋で、1988年に三越で仕立てましたが何れも形が悪く、当時はソフトスーツの全盛時代故に止むを得ぬ事でした。今回は11月に注文した両前の上りに満足しての事ですが、最初は形見本が無く襟のゴージラインの具合と打合せの様子が判らず、半ば賭けでの注文でした。両前でも本式は三揃ですので、ベスト(チョッキ)付です。ベストは冬には暖かく、サスぺンダーを隠し、ネクタイピンの必要が無く、懐中時計を収められ、上着を脱いでも礼を失せずと大変に便利であり大いに着用すべきでしょう。茶の千鳥格子の方は襟をセミピークに、ベストには襟を付けた形としました。本年は20代で揃えた背広の更新時期で、十着を新調し年内に更に一着増備予定です。
音楽史研究家 郡修彦