雅な国、日本。
そこに住まう人々は、古来より四季の移ろいを愛で、日々の暮らしの中にささやかな美を見つけてきました。
そうした繊細な感性は、日々の生活だけでなく言葉にも深く息づいています。
5・7・5・7・7。
かつてはこの31文字の中に、季節の情景や人の心の機微、言葉にできない思いまでも織り込んでいました。
こうした奥ゆかしい表現もまた、日本ならではの文化であり、誇るべきものと言えるでしょう。
それではここで、今の日本語を見てみましょう。
なんですか、これ?
画像一枚に写っていい不快の上限を超えており、これを「言葉」として捉えることを脳が拒みます。
最近生まれた私ですらこの有様ですから、昔の人が見たら「舐めんなよ」から始まる句で怒鳴り散らすこと請け合いです。
科学の発展著しい昨今、なんやかんやで平安時代の人がタイムスリップしてこないとも限りません。
来るべき日に備え、すべては無理でも、目に余る言葉だけでも狩っていく必要があると思いました。
ですので今回は「これは許せないな」というものをいくつか選定し、今日から使用を禁じさせていただきます。
いざその日が来た時に、平安人(へいあんちゅ)に叱られないためにも、ご理解とご協力をお願いいたします。
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① あーね
トップバッターを飾るにふさわしい、忌むべき言葉の一つです。
何を生き急いでいるのか「ああ、なるほどね」の7文字を略したものであり、相槌として用いられるこの言葉。
言葉から滲み出る軽薄な印象そのままに、軽薄な人間が好んで使います。
「あなたの話を真面目に聞いていません」と同義であり、お前それで納得の意を示したつもりかと言いたくなります。
中には「あーね、あーね」とそういう鳥かと思うほど繰り返す者もおり、人として生を受けた以上はもう少し脳みそを使ってもいいのになと思います。
② きまZ
こんなこと言いたくないですが、バカ丸出しです。
気まずいという意味らしく、字面だけで相手を不快にさせる能力を有する珍しい単語です。
手で「Z」を作ってこの単語を発するのが正しい作法らしく、著しい文化の衰退を感じます。
資料映像を見ると皆笑みを浮かべていたので、楽しいこととされているようです。
お母さんはそんなことをさせるためにあなたの学費を払ったわけじゃないと思いますよ。
③ 恋リア
まずそもそもが何という話ですが、恋愛リアリティショーという見世物を略した言葉です。
知らない人たちのうっすい恋模様を丁寧に編集してお茶の間に届ける催しのことで、この企画が会議で通ってしまった経緯が気になります。
一芸を披露してくれるとかならともかく、教室の延長みたいな雑談を長々見せられても、まあなんか楽しそうで良かったですねという感想しか出ません。
これは言葉どうこうよりコンテンツそのものへの文句なので、今回の趣旨からは外れるかもしれません。
しかし「恋なんて他人様に見せてどうするんだ、俺たちの頃はなぁ」と、平安人が怒り出すといけないので、ノミネートとさせていただきました。
④ 〜してもろて
「〜してください」という言葉を、人を苛立たせる方向に特化した形態です。
あまりにも舐めており、これで人に何かをしてもらえるとお思いですかという話です。
「〜してもろて笑」という形で文を締めることが多く、口語でも文語でも、なぜかヘラヘラしています。
到底人にものを頼む態度ではありません。
「〜してもろて笑笑笑」など罪を重ねる輩もおり、「笑」の数に比例して拳を握りしめる力も強くなっていきます。
握りしめた拳の矛先が、あなたに向けられないとも限りませんよ。
⑤ ガーチャー
ガチ?という問いかけを崩したものとして認識していましたが、原文は
「それガーチャー?ほんまごめんやで」
らしく、謝罪に用いられるそうです。
謝罪文史上初の、謝罪を火種に火がつきそうな文章です。
「会議資料に誤りがありますよ」という指摘をしたときにこれで返されたら、私なら正気でいられる自信はありません。
AIの見解は下記の通りであり、こうした注意書きをしないと公の場で使ってしまう若者が社会に出てきてしまうと思うと、怖いです。
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いかがでしたでしょうか。
言い出したら本当にキリがないのでこれくらいで筆を置きますが、少なくとも今挙げた5つについては即刻狩るべきであると、強い言葉で主張いたします。
大和国の雅な言葉を取り戻し、平安人を胸を張って迎え入れられるその日まで、私は戦い続けます。
次は若者文化について文句を言う記事でお会いしましょう。
それでは。


