何以笙簫黙第 9 章 恆溫(1) | アジアドラマにトキメキ!

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第 9 章 恆溫(1)

翌朝は全く当然の道理で間に合わないはず。

やはり以琛に起こされ、彼が何時起きたのかはわからない。

 

既に全身きちんととしている彼の手の中に彼女の携帯電話を持って

「君に電話」

「えっ」

 

黙笙は目を開けるのが難しく、手を伸ばして受け取り電話に出るとすぐに香港に同行する陣姉さんに激しい勢いで起こされる

「趙黙笙、今何時かわかっているの。私らは空港であなた一人を待っているのよ、急いで。もし私に対してあえて石亀を見習ってゆっくりしているなら、私は足を踏みつけてバラバラにしてハンマーで叩いてあなたを消し、更にあなたの頭蓋骨を取り外してぶら下げてやる・・・」

陣姉さんは特徴的な一連の脅しを持っている。

 

これで黙笙はすっかり目が覚めて、携帯電話の時間を見て急いで飛び起きる。

慌てふためいて服を身に着け、荷物を整理して・・・

以琛は彼女の少しも手順がなってないのを見逃せずに彼女をグイッと掴んで

「君はちょっと段取りよくできないのか、ボタンを掛け違えている」

「えっ?」

黙笙は俯くと以琛が細長い指でゆっくりとコートのボタンを改めてかけなおして居るのを見る。

元々、急いで焦っていた為にちょっとの間やり過ごしていたばつの悪さと恥ずかしさがすぐさま胸の内に浮かんで、黙笙の顔は次第に赤くなる。

 

「終わった」

空気中の怪しさを感じ取り、以琛の心は微かに揺れ動きすぐさま手を緩め、頭いっぱいに浸った夢想をしまって車の鍵を持ち上げ

「急げ、ものを片付け終わったら空港に送って行く」

 

 

空港に到着した時は搭乗まで二十分を残すばかりで、黙笙は車から降りるのも待ちきれないのに意外にも以琛に引き止められる。

 

「間に合わない」

 

声は突然止まり、左手の薬指に現れたものをぽかんと眺める。

 

派手さのないプラチナの指輪で、シンプルなデザイン、華麗な模様でもなんでもなくきめ細かい溝の中に小さなダイヤモンドをはめ込んだだけの、見たところ殊の外・・・優雅で上品。

 

「何時買ったの?」

「覚えていない」時間が長すぎた

「昨日の夜、探し出した」

「へえ・・・」

 

黙笙は手をいっぱいに挙げてうっとりと指輪を眺めると、冬の日の陽光の下で屈折してきらびやかな光の筋を放っている。

 

「もう十分もないぞ」

以琛は口元に笑みを浮かべて彼女に忠告した。

十分?

黙笙の頭の中に陣姉さんがハンマーを掴む場面がすぐに湧き出る・・・ヤバイ!

 

別れの挨拶さえ省いて、黙笙は荷物を持って身体の向きを変えるとすぐに走った。走ってる間、我慢できずに自分の指の指輪を一度、また一度と頭を下げて見る。

 

胸の中は幸せがいっぱいで入りきれずにすぐに溢れ出てくる。

 

 

中国香港

 

 

今回、雑誌社が派遣したスタッフは主に香港の雑誌社と協力を結んで処置ををする。本来は黙笙にはかかわりのない事だったが黙笙の英語が流暢であったために、それゆえに通訳担当で連れて来られた。事前準備は充分に足りていた為に交渉の進行は非常に順調で三日後、契約書にサインし終えると一行は暇になりその日の夜、すぐにショッピングに出かけた。

 

「Oh my God!なんでここの化粧品はこんなに安いのかしら、死にそう。私が買ったばかりのこのデザインのネックレスなんてここより千元も高かったわよ・・・」

陣姉さんはマーケットで目全体を真っ赤にして戦っている。

もともと彼女は黙笙の買い付けの付き添いだったのに、結果、その後黙笙よりも更に血眼になっている。眠らない街”香港”での一晩のショッピング。

以前より全く高密度の会議をあわせていたのでまだ疲れている。

 

夜、ホテルに戻って陣姉さんは手続きをして死体のようにベットに横たわり、黙笙はテーブルの上の電話をみて電話をかけようか躊躇う。

 

「かけたいなら早くかけなさい。公費で清算する」

黙笙はびっくりする。振り向いて陣姉さんを見ると、彼女は目を閉じ寝返りを打つ。

 

寝言なの?

 

電話を上げ心が熟知している番号を押す。

やがて以琛の落ち着いた声が聞こえる

「黙笙」

黙笙はぽかんとする

「どうして私だってわかったの?」テレパシー?

「履歴がはっきりと出ている」

・・・そうなんだ

「ああ、じゃあ仕事は終わったの?」

「・・・君は家に電話を掛けているだろ」

「・・・」

黙笙は自分自身に言葉が出ない。

相手も暫く黙って、黙笙は以琛がため息を吐いていると感じ取る。

「君は香港に行って、この数日は何をしているんだ?」

「ええ・・・」

黙笙はすぐに居所の説明を始め、黙笙が黙り以琛が別の話題を持ち出してくると、一回の電話になんとほぼ一時間以上も掛けていた。

 

電話を切ってもまだ今の電話の中に浸っている。

更にあちらの以琛は電話を切ってからペンを持ち上げても一つの字も書いていない。

 

あんなに長いこと話していたのに完全に咳はしていなかった。

彼女の風邪はほとんど良くなっているはず。

 

 

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ここら辺の幸せいっぱいな感じがなんとも・・・

私も幸せですわ

訳しながらその場面をがっつり想像して、くふっ、、、って笑ってしまうのです

 

以琛は指輪をかなり前に買っていたって事ですよね・・・

もしかしたら、黙笙がまだアメリカに居る時なのかな?

初めてのお給料とかなのかな?

だとしたら凄いな、とか

愛の深さがハンパない!!とか

 

すっごい妄想が止まらなくなる・・・

 

このお話に出会えて・・・ほんと幸せ!!

 

かなり前に別ブログで韓国ドラマの二次小説書いてたブラックな過去があるのですが、、、、

いや~~~

かなりこの二人そそられます

 

気が付いたらどこかで始めてるかもしれない・・・きゃはっ!!