2022.10 播州の秋を鷺脚焼で | アンティーク 姫路 ギャラリー琥珀のブログ

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紅茶とアフタヌーンティーをご提供するコテージを古民家の庭に併設した和洋アンティークのギャラリーです。毎月の歳時記にあわせてアンティークを用いたテーブルアートを展示しています。

少しブログを休んでおりましたが、10月の琥珀の様子を紹介いたします。例年なら今頃は「ハロウィンのテーブルセッティング」で盛り上がっているところですが・・・・。今月は少し晩秋の気分で和式のセッティングとしています。

背景の屏風は親戚の祖母のお着物を頂いたので屏風に仕立て直したものです。若い頃に召されていた明るいきれいな柄でしたので縦長の屏風に仕立て直しました。そして、テーブルに掛かる「もみじ」は自然な感じを再現した造作もみじです。このモミジは琥珀マダムが応募した「テーブルウェア・フェスティバル」の入選に伴って東京ドームも行ってきたモミジです。

テーブルは、奥にサギ草が咲く小さい丘があり白鷺が舞い降りています。その手前の漆黒の茶器が姫路の幻の焼き物「鷺脚焼(ろきゃくやき)」です。

鷺脚焼とは明治11年、姫路市西小姓町に中川鷺脚が開いた窯です。姫路永世舎(明治時代に海外輸出を目的として姫路で設立された製陶所)の窯詰主任であった中川鷺脚は、肥前大川内窯(伊万里)の柴田鴨脚(おうきゃく)に学び、また京都で粟田焼(三条大橋東)を習得しています。

 明治14年(1884年)、糸引村兼田の土を用いて手捻り物の鷺脚焼を創始したと云われています。手びねりの楽焼で、山水花鳥、人物、蟹等を精巧に彫った花器や酒器などが作られました。

茶器と湯呑の側面に蟹が彫られていますが、湯呑に粘土を付着させ竹べらのようなもので

造形したようにも思われます。別の湯呑では、内側に蟹が彫刻されているものがあり、お茶の泡が重なって、蟹が泡を吹いているように見えるのです。

テーブルの手前に置いている証紙には、「創業明治11年 本器は旧藩士初代鷺脚の発明したる優雅なる秘法を今の世に受け伝え御愛用につれて趣味一段と増して参ります。但し、原形は手指にて捻り、竹箆にて彫刻す」と書かれています。

いつもの床の間です。秋になりましたので焼き物を多く展示しています。

母屋の中程、和洋折衷の場所です。小さな酒器、ガラス酒器や花器をたくさん並べています。

ピアノを展示台にして洋物を並べています。英国の3大熊ちゃんのRUPERTルパート君の絵本があります。このルパート君は本来は白熊(本文はそうなっています)ですが、なぜか表紙は普通の熊さんになっています。どういうことでしょう??

ミラーバックボードに展示している洋物です。10月末から11月にかけて約100名様の団体様の予約が入っており、どうなることやら・・・・次のブログをお楽しみに。