社長のたわごと:日本廣業社田中眞一のブログ -4ページ目

木のいのち 木のこころ

脳梗塞で入院と人に伝えると、どこで倒れたの?

身体の不自由さは?

と 問われる。

 

私は運がよく、目の見え方が不自然、、家人がすぐ掛かりつけの菅野医院に電話してくれたので、ホンの初期に脳梗塞が判明して、即入院、加療で14日間で退院できた。

日常生活に何不自由は感じられなく、以前と同じような生活を送れている。

 

身近な人達の御蔭と感謝です。

 

足の筋肉が落ちていたことにびっくり、直ぐ休みたくなる。通勤もなるべく歩くように心がけて、雪だよりが聴こえるこの頃、神楽にはコロナの攻撃を右に左に避けていこうと思っている。

 

退院して、なぜか法隆寺大工西岡常一さんのことに触れたくなって、『木のいのち 木のこころ』天の巻、地の巻、人の巻を購入。1200年の法隆寺大工の身心に沁みついた”匠”の清らかな精神に触れています。

 

法隆寺大工の口伝の伝えていること。守り続けているその根性というか、精神に、現代の身の回りの生活スタイルとの乖離の中で、これぞ男とほれぼれ、否、大いなる畏怖に包まれ、読んでいる私でさえも、心が洗われ清浄な気持ちになってくる。

世の子を持つ親、教育の現場にいる教師、社員が少なくても、多くても管理職者には是非触れていただいたら、どれほどか、自分自身と、子供たち、社員と滑らかな、温かい空気の中で仕事ができたことか。

そんなことが読んでいる側に想起させる。そんな強い力が詰まっている。

 

今は天・地・人の巻が終わり、『蘇る薬師寺西塔』に入っている。

この本には薬師寺西塔再建の写真が沢山ある。文字で読んだ再建の裏付けを読者に見せてくれる、千年の欅の大木、使っている1200年前と変わらない大工道具、働いている若者たち、西岡棟梁が書いた図面など、自分もその一人になりたくなるような気までしてくる。働いている若者たちが羨ましく、その姿に尊敬の念まで抱いてしまう。

今、退院後1か月、目の障害もほんの少し、読書には障りはなく、本の読めることに喜びを感じています。