命懸けの決断。 | 小言オヤジの暇ん日記

命懸けの決断。

こんばんは。

責任を取りたがらない為政者ばかりの昨今、この人は大きな責任と
覚悟を以て決断したのだろうね・・・。

オウム真理教元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚ら教団元幹部
”7人”の「死刑執行」、海外の主要メディアも早速速報で伝えた。

地下鉄サリン事件について、英:『BBC』は、
「治安の良さを誇りにしていた日本にショックを与えた」と伝え、
『AFP通信』は、
「日本の首都機能を麻痺(まひ)させた。人々が空気を求めて
地上に出てくる姿はまるで戦場だった」と振り返った。

その一方で、「死刑」という手法には厳しいも意見も向けられた。

独:シュピーゲル電子版は、
「日本は死刑を堅持する数少ない先進国だ」とした上で、
「アサハラの死は、支持者には殉教と映り、
新たな指導者を生みかねない。」とする専門家の声を紹介した。

欧州連合(EU)加盟28カ国とアイスランド、ノルウェー、スイスは
6日、今回の死刑執行を受けて、
「被害者やその家族には心から同情し、テロは厳しく非難するが、
いかなる状況でも死刑執行には強く反対する。
死刑は非人道的、残酷で犯罪の抑止効果もない」などとする
共同声明を発表。
「同じ価値観を持つ日本には、引き続き死刑制度の廃止を求めていく」
とした。

EUは死刑を「基本的人権の侵害」と位置づける。
EUによると、欧州で死刑を執行しているのは、ベラルーシだけだ。
”死刑廃止”はEU加盟の条件になっている。

だが・・・あくまでも主観だが、他の国の理屈など”どうでもいい”
話であり「余計なお世話」だと感じる。
日本で”死刑判決”を受ける者の大半は「冤罪事件」を除けば、
”死刑”にせず”懲役刑”にした場合、
「刑期」を終えたり、「恩赦」などで出所してきた人間が、
再犯を犯す”可能性”が高い。
それは『前科者を受け入れ難い社会』と”報われない被害者の存在”が
背景にあるからだ。
基本的には国民が平等である”資本主義・法治国家”である”日本”。
罪を犯した者が”善良な者”や”被害者”たちと、
何の蟠り(わだかまり)もなく平穏に暮らせる”道義”が無い。

また、どっかの国みたいに簡単に「死刑」にする訳ではなく、
裁判によって法の下、倫理・道徳の下、時間を掛けて
”議論”が尽くされ、その結果に「死刑」は確定されるモノだ。
ただ”頭ごなし”に「死刑駄目」と云っている連中とは全然違う。

死刑に値する罪を犯した”凶悪犯”は社会復帰すれば、また罪を犯し、
何の”罪”もない”善良な国民”が理不尽な形で”犠牲者”となる・・・。
これが、世界屈指の”平和な法治国家”でありながら
日本が「何故、死刑を廃止しない」かの理由の一つだと考える。
国民の平和を守る為に、危害を及ぼすのが目に見えている人間を
「法」によっていなくする・・・という事。

オウムの戦犯たち・・・
教祖の『松本死刑囚』はもはや”真実を語る”気はなく、
寿命が尽きるまで、獄中で生き続けようとしているのは明らかだ。
また、他の「信者死刑囚」たちも、全員がそうとは言わないが、
多くの”罪のない人たち”を殺めておきながら、
「全部、松本死刑囚のせいにしてしまえば良い。」と考えている。
”死刑”は確定しているが「証言者」として”情報”を小出しにして
生き永らえようと画策しているのが”見え見え”だ。
 
彼らの証言が、今後同じような事件が起こった時の「抑止力」に
なると、論じている人間もいるようだが、
新たな犯罪が起これば、また彼らの「統計」では解決に至らない
思考・思想が次々と出てくるモノだ。
そう考えたら、死刑が確定している”凶悪犯”を悪戯に
”生き永らえさせておく”意味は無いように思える。

それに今回「刑の執行」を言い渡した『上川陽子:法務大臣』。
彼女は恐ろしいほどの「覚悟」と「責任」を負う事になったのだ。

松本死刑囚を『教祖:麻原彰晃』として”神格化”している
信者たちにとって、彼女は「赦し難い仇敵」となる訳だから
当然、”命を狙われる危険性”が一生付きまとう事になる。
また彼女だけではなく、”親類・縁者”にも害が及ぶかも知れない。

歴代の”法務大臣”は、そんな”覚悟”など出来なかったのだろうし、
もし自分がそんな立場に置かれたら、執行する事なんか出来ない。

これは彼女の『命懸けの決断』なのだ。
”責任”も”覚悟”もない云いたい放題の「メディア」が、
”口先だけの正義感”で語れるモノではないように思うけどな・・。