子どもの学びの環境 2022年7月22日(金)

 

 今日から暑くなりそうです。ここ最近、雨が降ったりやんだりするような、不安定な天気が続いていたのですが、そろそろ真夏の天気へとなっていきます。8月はできれば35度以下の気温であってほしいのですが、35度以上になるとフィールドワークに出かけるのが不可能になります。

 奈良の小学校での研修会が近づいてきました。プレゼンは出来ているのですが、もう少し修正をしていきたいと思います。

仮想研(066) 「子ども達の学びの環境」について考えてみました。子ども達は、環境によって育つと考えています。荒れた学級の中では、どんどん心が壊れていき、やる気を無くし、向上心も育ちません。子ども達はどんな状況でも、周りの環境に合わせて、なんとか生き残ろうとする能力を発揮するので、すさんだ学級、乱れた学級、荒れた環境にも、そこで生きるために、適応能力を身につけます。逆に、学び合い、競い合う学級でも、子ども達は能力を発揮し、そこで自己実現をするように育ちます。いい環境で育ててあげたいと思います。

 学級の環境作りは、先生の責任が大きくあります。まず、ゴミが散乱していなくて、子ども達の学習道具がきちんと整理整頓されていることが大切です。机や掲示物がきちんと並んでいる、黒板が常にきれいに保たれている事も大切です。指標としては、先生の机の上の状況が、学級の子ども達の人間関係を表していると思われます。さらに、学習の進め方、学び方などの状況も、表現しています。スッキリ片付いている教室、整然とした先生の机の状況の場合、子ども達は爽やかな学級環境の中で、学びを進めることができていると思われます。

 今日は、YouTubeチャンネルで、たまたまゴミ屋敷の部屋を清掃する業者の仕事を見てしまいました。日々生活をしていて、天井近くまでゴミを溜めてしまい、その中でも人が生活できるのだと、驚いてしまいました。人の適応能力に、すごいなと思ってしまいます。なぜ、床が見えなくなるまでゴミをため込むのか、また、その中で日々の生活ができるのかが不思議でした。しかし、もしかしたら学級崩壊というようなクラスの状況も、同じようなことが起こっているのかもしれません。いろいろな、もやもやしたこと、規律のない生活、子ども同士のトラブルなどを溜め込んでしまっている教室なのでしょう。子ども達、先生の心の中が、いろいろなトラブルで一杯なのだと思います。

 まずは、ゴミを溜めない生活習慣を作ることが最初にするべき事です。そして、その上で、学びの環境を構築していくことが大切だと思います。個人の追究、互いの学び合い、集団としての問題解決能力などを身につけていくことは、さらなる目標となります。すごい追究力を持った子ども達が数人育ってくると、周りにも影響を及ぼし、一気にそのクラスは学び合う集団になっていきます。互いの良さ、すごさ、賢さ、能力を認め合うことで、みんなが育ち合う学級になります。

 会社を立ち直らせる凄腕雇われ社長の話もよく聞きます。まずは、ゴミ屋敷状況の会社を大掃除して、ゴミを溜め込まないシステムを作り、その上で社員の能力をフルに発揮させることができる環境を作り、さらに能力の高い人を中心とした新しい人材が育つような会社にしていくことが出来る人なのでしょう。学級指導も同じで、整理整頓から始まり、子ども達が学びやすい教室改造に取り組む事が大切です。さらに、学び合い、自ら学ぶ学級へと、次第に変容していくステップが必要なのではないかと思いました。