ネット上の情報から学ぶ子どもを育てる  2020年7月29日(水)

 

 本やネットからの引用と、自分の意見を書くこととのバランスが難しいとずっと思っていました。これから、子ども達も、ネットにつながるPCを個人で持つようになり、どのように活用していくと、自学(独自学習)を進める子ども達が、学びを深めることができるのかについて考えないといけません。学者が論文を書く方法ではなく、学びを蓄積し、深めていくための方法です。

 先日読んだ佐藤優さんの記録ノートを見ていると、読んだ本から大切だなと思う部分を手書きでノートに書き出して、さらにその書き出した部分について、自分の意見を書いていました。これはいい方法だと思いました。佐藤優さんは、プロの学び手です。本やネットから、なぜその部分を書き出したのかという感想や分かった事や意見を書き、そしてさらに、次にどのようなことを調べるとよいのかについて記述していました。引用から学びはつながり、深まるということが、佐藤優さんのノートから分かりました。

 引用の内容ばかりを丸暗記して、物知りになることを目指すのではなくて、心に残った引用部分について、自分の感想・分かった事・疑問・考察・さらなる行動などを書いていくことが、学びだといえます。この方法は、こぎつね小学校で子ども達が自由研究発表をして、その発表に対して、聞いている人が「おたずね」をする学び方と一緒かもしれません。「おたずね」は、5人までとし、鋭い「おたずね」ができる子どもを育てるように、教師も支援していました。

 今、学校で考えられているタブレットの活用は、教えるための道具、学校と子どもをつなぐための道具であって、子ども自身が自由に使って学びを深めるために使う方法については、あまり研究されていないように思います。これからネット環境の中で生きていく子ども達は、PCを自由に使って、個人で追究を深めていく学習法を進めてほしいと思います。ネット上には、膨大な資料が流れていて、簡単にコピペが出来てしまいます。学び手にとって価値のある資料を見つけ、コピペをしながら学びを整理し、自力で深めていくことができる子ども達を育てるように考えたいものです。

 

 今日、気になったネットニュースを書き出して、「自分の感想・分かった事・疑問・考察・さらなる行動」などを書いてみました。

●1億年前の微生物が復活 増殖に成功 7/29(水) 5:47配信・・1億年以上前の恐竜時代から海底に眠っていた微生物をよみがえらせることに成功したとする論文が28日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)で発表された。微生物は餌を摂取し、増殖もしたという。日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)が率いる研究チームは、1億年以上前に南太平洋(South Pacific)の海底に沈積した堆積物を採集し分析。その中から見つかった微生物の培養を試みたところ、ほぼ全ての微生物が復活したという。論文の筆頭執筆者でJAMSTECの主任研究員、諸野祐樹(Yuki Morono)氏はAFPの取材に対し、海底下の微生物には寿命の限界がないことが分かったと説明。微生物は、エネルギー消費量をほぼゼロに抑え、堆積物中に存在する微量の酸素により生き延びたという。このエネルギー消費量では地表生物は生き延びることができず、諸野氏によれば今回の海底生物がどのように生き残ったかは分からないという。(AFP=時事)

 ➡とても怖い情報のように思います。かつて、地球上の多くの生命が絶滅の危機に瀕した時の原因菌がいる場合もあり、それらが復活するとどうなるのでしょう。

 ➡また、宇宙から隕石に運ばれてやってきた、未知の細菌もいるかもしれません。

 ➡私たち素人でも、他地域の昆虫や両生類や魚類を、近くの野原や川に放すことに関して、とても気にしています。よみがえった微生物は、逃げ出したりしないのでしょうか。

 

●九州南部が梅雨明け 8月以降「ダブル高気圧」で暑い夏に・・気象庁は28日、九州南部が梅雨明けしたとみられると発表した。昨年より4日遅く、平年より14日遅い。1951年に記録を取り始めて以来、3番目の遅さ。九州北部の天気も回復傾向にある。一方、長梅雨後の8~10月は、太平洋高気圧とチベット高気圧の「ダブル高気圧」が勢力を強め日本列島付近の上空に張り出し、気温は平年より高くなることが予想される。新型コロナウイルス感染症対策で多くの人がマスクを着用する中、気象庁は熱中症対策の徹底を呼び掛けている。気象庁によると、8~10月は、フィリピン海付近の海水温が平年より高くなる見通し。積乱雲とともに上昇気流が発生し、湿った空気が上層部で分散してチベット高気圧を強化。分散した大気は太平洋上で下降気流となり太平洋高気圧の勢力も強め、二つの高気圧が列島付近に張り出すという。温暖化の影響も重なり、列島付近の大気の温度は平年より1度高くなる見通し。(西日本新聞)

 ➡今年は、梅雨明けがとても遅かったようです。気象庁が記録を取り始めて3番目の遅さです。

 ➡梅雨明け後は、ダブル高気圧の勢力が強くて、平年より気温が1度高くなるということです。

 ➡フィリピン付近の海水温も、平年より高くなるということなので、南方からやってきた台風が勢力を落とさないで、日本にやってくることになりそうです。昨年に続き、災害が起こるような超大型の台風がやってくるかもしれません。停滞前線の大雨で、熊本、山形が、今年は大変な水害にあっています。また、中国の長江上流でも、これまでにない水害が起こっているようです。もし三峡ダムが決壊すると、下流にある原子力発電所も被害に合うかもしれないと考えられています。

➡張り出した高気圧が頑張ってくれると、日本にまで台風が上がるのではなくて、そのまま西へと進む可能性はあります。