リモート学習には自学が重要 2020年7月10日(金)
コロナ感染の再拡大が起こりつつあり、また、これまで例のない大雨が続く梅雨前線の活動のため、七夕まつりどころではありません。しばらく星も見えないし、人が集まって七夕祭りができる状況でもありません。6月は、観測史上最高の高温だったようです。7月は観測史上最大の雨量となる可能性もでてきました。
『本と虫は家の邪魔』という本を読みました。ファーブルの昆虫記を訳している奥本大三郎さんが、いろいろな人と対談をした本です。アーサー・ビナード、ビートたけし、阿川佐和子、田辺聖子、長谷川真理子、阿川弘之、北杜夫、鹿島茂、内田洋子、山極寿一、茂木健一郎、養老孟司さんという、豪華な人達と、ファーブルや虫やフランスを話題として、それぞれ対談をしています。文学、フランス文化、子どもの頃の虫取り、生物の進化のこと、本や標本のことなど、楽しい話が続きました。前回借りていて、途中まで読んだ時に返却日になってしまったので、もう2週間延長して借りて読んだ本です。後半の、茂木さんや養老さんとの対談が読めていませんでした。登場してくる人達は、世界的に動いている人ばかりなので、話がダイナミックで羨ましい限りです。
私の家の場合は、本と石は家の邪魔という状況です。これまでの地学の研修旅行で拾ってきた石があちこちにあります。教師の仕事で溜まっていた書類や冊子類は、古紙回収で処分できたのですが、石の処分ができません。最終的には、山に行くときに車に少しずつ積んでおいて、川原に少しずつ捨てるしかないと思うのですが、よくない行動なのでなやんでいます。
昨日の続きで、パソコンを子ども達が使い始めた時の学習方法について考えてみます。まず、コロナを機に広がったテレワークについて書いた新聞記事がありました。
「オンライン会議の時間までにネット上で共有した資料に目を通し、疑問点や不明点を調べておけば、検討課題が整理され、会議で議論に集中できる。通勤や移動の時間を事前準備に充てられ、会議の時間も短縮されて生産性は高まる。会社に集まって会議をすることが仕事なのではなく、テレワークでも十分業務がこなせると気付いた人も多いのではないか。」
「テレワークで仕事ができるなら、都会に住む必要はない。郊外や地方に移住する人が増え、東京一極集中が緩和される可能性もある。自然豊かな地方は子育てにも適しているし、地方の過疎化や少子化高齢化に歯止めがかかるかもしれない。都心の人口が減れば車の移動も減り、温室効果ガスの削減にもつながる。こうした動きが強制ではなく自然に広がれば、テレワームが課題解決になる。」
「日本は海外に比べ、デジタル教材やリモート学習の導入が遅れている。教室で教科書の内容をいかに覚えるかが重視されるが、海外では学生が自らの時間を使ってデジタル教材で教科書の内容を学び、対面の授業では疑問点や主張をぶつけ合う。だから、考える能力や議論する力が養われる。日本も、デジタルと対面授業をうまくマッチさせる取り組みが必要だ。」
「デジタル化は、これまで何度も重要政策に揚げられながら、十分には進んでいない。高速・大容量通信規格「5G」を活用したデジタル環境整備への投資や人材育成をいかに迅速に進められるか、政府の実行力が問われる。」
会社の人たちが、コロナ感染拡大を機に、テレワークで仕事を進めて成果を出していることから、学習への活用は一気に進むような気がします。社会人大学の学習も遠隔学習でいいし、現在の大学生の講義も、多くの部分で遠隔学習ができそうです。賢い子ども達が、やる気のある少人数で、どんどん賢くなる仕組みが構築されるような気がします。東京の大学へ行かなくても、日本の何処からでも参加できるし、そうなると、全世界的なネットワークで学習をする学生が出てくるような気がします。旅費も、下宿代も必要がないので、本当に学びだけに集中できます。今、不登校の子ども達に、教室の授業の様子が配信して、リモートで教室の学びに参加できる取り組みが進められています。これと同じように、大学の学習には参加できないけれど、講義が配信されていれば、安価な値段で学習きるような取り組みも行われるかもしれません。ネットワーク学習、ネットワーク大学、ネットワーク塾の、妥当な参加費用と、安全なネットワークセキュリティーが、これから検討されていくのでしょう。
リモート会議を、私はまだ経験したことがないのですが、会議時間の短縮、移動時間や移動経費の削減ができるので、うまく活用できるようになると、当たり前の会議になるような気がします。これから、リモート会議に参加する機会もあるのですが、2台のパソコンを動かしているので、一台は映像用に、一台は資料を見るために活用すると、便利なんだろうなと思っています。
まずは、大学生、高校生の学習から、リモート学習をもっと活用していくことが重要になると思います。また、小学生中学生の塾通いは、夜遅くに電車で移動したり、夜道を歩いていたりするので、絶対にリモート学習にすべきです。コロナ感染以上に危険な状況だと思います。
リモート学習ができるようになると、デジタル教材の活用、ネット資料の活用、それらを記録するデジタルノートの記録方法が検討されなければいけません。また、教科書の編集では、子ども達の自学がまずあって、そこからの、みんなでの検討となるので、自学の方法を大きく取り扱う書き方になります。みんなでの検討の部分では、これまで経験がなく、実際やってみないとわからないというようなことや、現在進行形で答えが出ていないような問題の焦点化が大切です。子ども達は、どんどんネットや資料で調べてしまうので、これまでとは、すこし質の違った話し合いになっていくように思います。グローバルな視点と、空論になってしまわないためのデータの収集という視点が大切になるような気がします。
今日は、ここまで。次は、自学をもう少し深く考えます。