人々がパニックにならないように 2020年3月20日(金)
今日は春分で祝日です。今日から世間は3連休となります。新型コロナウイルスのために学校が休校になっていて、図書館も博物館も全てお休みなので、三連休はあまり実感のあるものではありません。大阪府と兵庫県に感染者が多いので、大阪府知事がこの三連休は、あまり行き来をしないようにと注意喚起をしました。厚生省が組織する感染に関する委員会によると、大阪では4月上旬には3000人に及ぶ爆発的な感染者の増加の可能性があるという予想をしているので、そのような感染者増加がしないようにとの考えからの指示だと思います。日本の感染者は、今は、比較的少ない人数で推移しているのですが、しかしこれからヨーロッパやアメリカのような大きなピークがあると考えている専門家が多くいます。感染者数は、まだピークの少し手前の所にあって、これから急激な感染者増大になるということです。そのため、行政としては、病院の確保や検査体制の拡充に向けての行動もしています。一方、中国は、感染増大を抑え込んだと言い切っているのですが、武漢(1000万人都市)での感染爆発は終えても、ほかにも13億人もいる国で、本当に感染が起こっていないのか疑問です。完璧に、集会などのイベントを禁止し、手洗い、マスクなどの予防が徹底されているということなのでしょうか。それとも、できるだけ検査をしないという方針に切り替えたのでしょうか。
今日は、スーパーマーケットの開店と同時に買い物に行きました。いつもは、午後から買い物に行くのですが、初めての経験です。祝日ということもあり、凄い人数でした。カートがほぼ全部出払っていて、籠もないという状況でした。医療崩壊というのも、このような状況なのかと考えさせられました。人が押しかけてくるけれども、それを制御する人がいないということです。全ての店員が、フルに働いています。開店と同時ですが、特売ものはどんどん売れていくので、店員は段ボールの箱を運んできては継ぎ足し続けています。レジには、長い人の列ができています。しかし、さすが日本人です。上手に通行の邪魔にならないように譲り合って考えて並んでいます。こんな時、入り口は二か所あるのですが、店長がやはり人の動きを制御しなければいけないのだろうと思いました。入りきれない人が押しかけてきたときのマニュアルが必要なのだなと感じます。たぶん、籠がない、カートがない場合は、もう許容量にきているので、中に入れないで、入り口で並ぶようにさせないと危険な状況になるように思いました。
かつて、奈良のこぎつね小学校で、公開研究会をしたとき、2500人もの先生方が押しかけたことがありました。1500人ぐらいは経験したことがあるのですが、2000人を越えたことは初めてでした。研修主任の先生は、急遽公開授業を取りやめて、入り口で人の整理をする役目をしました。体育館で講演会があるのですが、各教室でも体育館で行われる講演が見られるようにしました。また、教室で行われる公開授業も入りきれないので、公開していない隣の教室のモニターでも見ることが出来るように配線をしたりしました。お弁当の手配、仮設トイレの設置なども必要でした。人の動きを制御するということは、とても大変であることをこの時感じました。
危機管理能力には、予測力、想像力が必要です。中心になる人の賢い判断が、多くの人々の安全な生活を守っていくことになります。政治家、医療諮問委員、大きなイベントの人の流れを計画しているプロの人、社会行動学の学者など、人々がパニックにならないような仕組みを、先手を打って指示をして、人々はそれに従うようにしなければいけない時になってきています。