浅田次郎さんの4時間読書 2020年2月17日(月)
浅田次郎さんは、毎日の4時間の読書のために生活をしていると、エッセイに書かれていました。朝から仕事をして、午後からの4時間の読書のために生活をしているということです。この4時間というのは、小説1冊を読む時間であって、大方の小説が前後1時間の誤差はあっても、よっぽどの長編でない限り4時間で読めるようです。
4時間の読書のために毎日の生活をしているということは、本当はとても凄いことだと思います。4時間続けて本を読む集中力、それを毎日続ける力は、並大抵の事ではありません。浅田次郎さんは、本当に超人だなと思います。自分の場合を考えると、小学校、幼稚園は大阪から奈良まで行くので、地下鉄で30分間、待ち時間10分間、近鉄電車で30分間と、1時間10分は本を読む習慣は持っているのですが、これも、途中で乗り換えがあるので、気分が変わることで読書が続けられました。新幹線で東京へ行く時は、2時間30分ですが、最初30分はパソコン仕事をして、次に本を30分ほど読んで眠くなり、少し居眠りをして、最後手帳にいろいろな記録をするというような時間の過ごし方をしていました。居眠りの頃がいつも富士山の横を通過するころに当たるので、富士山を見逃すということがよくありました。
家で1時間も続けて本を読むと、途中で必ず眠くなります。4時間も続けて読書をすることは殆どありません。4時間の読書の仕方に、何か工夫はあるのかもしれません。音楽をかけておく、時々座る場所を変えるというような工夫が、自分の4時間読書には必要です。途中で珈琲を入れに行くという体を動かすこともしなければなりません。机の前、部屋の隅、本棚の前、階段の下、リビングなど、30分ごとに場所を変えて、座っている椅子を変えてみる工夫も必要です。一度だけ、村上春樹さんの長編を買ったとき、一気に読んでしまったことがあります。帰りの電車の中、歩きながら、食事をしながら、お風呂の中、布団の中と、続けて読んでしまいました。
歩く力も読書と一緒で、最初の頃は1時間続けて歩くと足の裏が痛くなっていたのですが、今は3時間ほど続けて歩くことが出来るようになってきました。さらに、トレーニングを積むことで、4時間、5時間でも歩けるようになるのでしょう。昔の人のように、一日40㎞を歩くには、8~9時間は歩き続ける力が必要です。毎日続けて30~40㎞を歩く力がつくと、日本各地を歩き回ることができます。浅田次郎さんの毎日の4時間読み続ける力は、小学生の頃からの読書習慣によって培われています。
この浅田次郎さんの4時間の読書力は、子ども達の学習にも言えることです。何事もやり続ける力、同じことを繰り返す力が、その子の実力になっていきます。自分で自分の時間を自由に使えること、集中できること、繰り返し続けることができる状況作りが、個性的に才能を伸ばす時間になると思います。幼稚園や小学校の教室も、先生の実践力、統率力、指導力を競っているような指導の場所になってはいけません。それぞれの子ども達が主体的に、それぞれの能力を思いっきり発揮している姿があること、互いに少しずつ方向性は違っていて、しかしそれぞれのすごさは子ども同士が感じ取れるような学びの場であることが大切なのでしょう。
浅田次郎さんの、毎日の4時間読書は、すごいことです。私は、今のところ、歩き3時間(10~15㎞)、読書3時間、文章書きなら晴歩雨読とブログの記載と手帳やノートの記述が2~3時間ぐらいの生活ができるといいなと思いました。