子ども達の読書と運動  2019年12月28日(土)

 

 子ども達の読解力が国際比較で急落してきていると少し前に話題になり、また、体力も前年よりさらに落ちてきているということが発表されました。全て、スマホやゲームに原因を持って行こうとしているのですが、少し安易な考察になっているような気がします。子ども達は外で遊ばなくなって、ゲームをする時間が長くなっていることは確かなようですが・・。

 小学校の先生をしていたので、あまり小学校の教育の在り方に原因を持って行きたくはないのですが、やはり、授業の在り方、学校内での過ごし方、課題の持たせ方がよくないのではないかなと思います。

 まず、10月~3月ぐらいの間は、朝から運動場を2、3周、各自で走るというような活動を取り入れてもいいのではないかと思います。体育の授業は週に3回あるので、体育のある日は、体育の始まる前に運動場を走るようにすると、あと2日だけ朝に走ればよいことになります。これなら可能です。朝読書は、あまりお勧めではないのですが、朝から走るというのは、一日中の生活が活性化されるのではないかと考えます。最近テレビでよく聞くような、免疫力を高める効果もあるような気がします。子ども達は、毎日、体全体を動かすことで、いろいろな運動や遊びにも積極的になるように思います。

 朝読書、朝ドリルという習慣もいいのですが、わたしはこれまでは「朝の会」を大切にしてきているので、それをやめて、朝読書、朝ドリルは、お薦めではないということです。読書は、宿題として、また、課題として与えるようにすればよいのではないかと思っています。アメリカの大学では、学生は膨大な量の課題読書をこなしながら、講義が進められると聞きます。同じように、これからの日本の小学校でも、幅の広い読書を宿題、課題としながら、学習を進めるようにすべきだと考えます。最近はネットで読むこともできるようになってきているので、図書館・図書室の本の取り合いになることも避けられるのではないかと思います。学校では、子ども達にひと月単位で今月の読書計画を持たせて、関連図書の読書をさせるようにしたいものです。また、常に図書室の本を1冊は借りている状況を作ることも大切だと思います。こぎつね小学校も、私が管理職をしているとき、学校の図書室の本を、バーコード管理ができるようにしたので、図書係の仕事がとても楽になりました。

 現在の自分自身の生活に置き換えて考えると、運動は、朝から同じコースを毎日歩くような歩き方はしないのですが、隔日には10㎞ほどを歩くように心がけています。これは、トレーニングというよりもフィールドワークなので、歩くことと、観察することが一緒になっていて、ちょうどいいペースで行われているような気がします。また、読書は、二か所の図書館に2週間ごとに通っていて、週あたり3冊は本を借りています。全部読み切ることは難しいのですが、毎週3冊、新しい本に出合うようにしています。年寄りも子どもも、生活の中に運動と読書を位置づけるには、一週間単位で何らかの目標を持つことが大切です。小学校教育の中に、読書計画、運動計画をもっと子どもに意識づけて、子ども自身が目標を持って取り組むようにしていく教育が必要です。そのあたりの先生の意識が下がってきているので、子ども達の読解力や運動能力の低下につながっているのではないかなと思います。

 しかし、学校での取り組みだけに期待していないで、各家庭で、必ず週に一回は、近くの図書館に行くようにするとよいのではないかなと思います。土曜日か日曜日の朝、お父さんと子どもの毎週の習慣として、図書館に一緒に行くようにするとよいのかなあ。