『大東京ぐるぐる自転車』を読む  2019年8月3日(土)

 

 伊藤礼さんの、『大東京ぐるぐる自転車』を読みました。

 伊藤礼さんは、「英文学者、エッセイスト、翻訳家、元日本大学芸術学部教授。中国生まれ。一橋大学経済学部卒業。父は伊藤整、兄は伊藤滋。大学在学中に体調を崩し、1955年(昭和30年)7月から3年間、富士見高原療養所に入院。アメリカ合衆国のロードアイランド大学(University of Rhode Island)で政治学を学んだのち、帰国し広告代理店に勤務。その後広告代理店を退職し、日本大学で教えるようになり、2002年まで日本大学芸術学部教授を務めた。1991年(平成3年)『狸ビール』で講談社エッセイ賞受賞。『チャタレイ夫人の恋人』の削除版に対して補訳を行った。60代後半になってから自転車の愛好家となり、自転車にまつわるエッセイや著作がある。」

と、ネットで調べることができます。

 

<著書>

『伊藤整氏奮闘の生涯』講談社 1985

『伊藤整氏こいぶみ往来』講談社 1987

『狸ビール』講談社 1991 のち文庫

『まちがいつづき』講談社 1994

『パチリの人』新潮社 2000

『こぐこぐ自転車』平凡社 2005 のち平凡社ライブラリー

『自転車ぎこぎこ』平凡社 2009

『大東京ぐるぐる自転車』東海教育研究所 2011 のちちくま文庫 

『耕せど耕せど 久我山農場物語』東海教育研究所 2013

 

 『こぐこぐ自転車』平凡社 2005と、『自転車ぎこぎこ』平凡社 2009は、古本で見つけて購入して読んでいました。家に本があります。今回は、自転車エッセイ三部作の『大東京ぐるぐる自転車』東海教育研究所 2011を、図書館で見つけたので読みました。

 60歳代の終わりごろから自転車に乗り始めて、3年目に『こぐこぐ自転車』を72歳で出版されて、次の4年目に『自転車ぎこぎこ』を76歳で出版されて、さらに3年目に『大東京ぐるぐる自転車』を78歳で出版されています。自転車に乗り始めたころのエピソードや、次々と自転車を7台も買ったいきさつ、友人とのツーリング、自転車事故のこと、走行距離が次第に伸びていくことなど、面白おかしく、軽快な文章で描かれています。月刊誌に連載されたエッセイを編集して、少し書き足したりしながら出版されているので、初めて自転車に挑戦されてからの成長の様子がとてもよくわかります。定年後の老人の、希望の星のように感じます。

 2018年2月11日から、「さんぽノート」に歩いた記録を書きはじめて、1年半が経ちます。2019年7月29日の栂池自然園の記録で、209回目の記録になります。伊藤礼さんの10年に比べると、まだまだこれからです。3年にも至っていません。伊藤礼さんに負けないように、「さんぽノート」や、この晴歩雨読に、歩いた記録を書いていくようにしたいと思います。