カタバミの仲間 2019年5月20日(月)
フィールドワークをしていて、カタバミの仲間の写真が揃ってきました。ネットから解説を転記して読み比べてみました。それぞれ見ているので、納得しながら読み進めることができます。そうすると、オッタチカタバミとタチカタバミが、さらに区別されていることを知りました。これは、見分けられていませんでした。また、ムラサキカタバミの解説の中に、「木子(微細な小球根)で増える」と書いてあり、これも知らないなと思いました。
カタバミ、アカカタバミ、オッタチカタバミ、ムラサキカタバミ、イモカタバミ、オオキバナカタバミ、フヨウカタバミについて、ネットから転記してみます。
▼カタバミ
カタバミ(酢漿草、片喰、傍食、学名: Oxalis corniculata)はカタバミ科カタバミ属の多年草。日本の地方名には「かがみぐさ」、「すいば」、「しょっぱぐさ」、「すずめぐさ」、「ねこあし」、「もんかたばみ」などがあり、『日本方言大辞典』には180種以上が記録されている。中国では「三葉酸草」、「老鴨嘴」、「酸味草」、「満天星」などの別名がある。日本では近年、よく似たオッタチカタバミという帰化種が急増しているが、古い図鑑には掲載されていないため、カタバミと誤認されていることもある。地下に球根を持ち、さらにその下に大根のような根を下ろす。匍匐茎をよく伸ばし、地表に広がる。このため、繁殖が早く、しかも根が深いので駆除に困る雑草である。葉は球根の先端から束に出る。葉は、ハート型の3枚が尖った先端を寄せ合わせた形。三出複葉だが、頂小葉と側小葉の区別はつきづらい。マメ科のクローバー(シロツメクサなど)とよく間違われるが、クローバーは葉の形状が丸く白い線があり、全く異なる植物である。しかし、ロゴマークなどで葉の形状を誤解してハート型で描くことでクローバーのつもりでカタバミとなっているケースがある(ももいろクローバーZのロゴなど)。クローバー同様、カタバミにも四葉、六葉といった多葉変異体が発生する。クローバーに比べて環境耐性が高いためか、発生率はクローバーのそれに比べて低いとされている。春から秋にかけ黄色の花を咲かせる。花びらは5弁。日向では花を出すが、日陰に咲いてしまうと花がしぼんでしまうのが大きな特徴である。
▼アカカタバミ
カタバミ科カタバミ属、学名は、Oxalis corniculata f. rubrifolia 多年草 カタバミの1品種。日本各地の道端などの乾燥した場所に生える。茎はよく枝分かれし、下部は地面をはい、上部は立ち上がる。葉は3小葉で赤紫色を帯びる。葉の脇から散形花序を出し、径8mmぐらいの黄色の花をつける。中心部が赤くなることが多い。果実はさく果、長さ約2cmの円柱形で熟すと多数の種子をはじきとばす。種子は淡褐色、長さ約1.5mmの広卵形で、表面に横みぞが7本ある。花期は5〜9月葉が緑色のものはカタバミ、また中間の色合いのものをウスアカカタバミという。葉の表面や茎にも毛が多いものをケカタバミという。
▼オッタチカタバミ
オッタチカタバミ(おっ立ち片喰、学名: Oxalis dillenii)は、カタバミ科カタバミ属の多年草。カタバミの茎が地表を這うのに対し、地下茎は水平に伸びるものの、そこから地上茎が縦に立つため、この和名がある。北アメリカ原産。日本では1965年に京都府で見つかり、現在では各地に分布する。葉や花はカタバミに似ており、鮮やかな黄色の五弁花をつける。全体に白い毛が多く、果実の柄が斜めに下がる。カタバミには小さい托葉があるのに対し、オッタチカタバミの托葉ははっきりしない。時にタチカタバミ(Oxalis corniculata f. erecta)と混同される。タチカタバミも茎が縦に伸びる。オッタチカタバミは葉柄や花柄が1箇所からまとまって出るが,タチカタバミは互生。
▼ムラサキカタバミ
ムラサキカタバミ(紫片喰、紫酢漿草、学名 Oxalis debilis Kunth subsp. corymbosa (DC.) O.Bolos et Vigo, 1990)は、カタバミ科カタバミ属の植物。南アメリカ原産であるが、江戸時代末期に観賞用として導入されて以降、日本に広く帰化している。環境省により要注意外来生物に指定されている。他にも、北アメリカ、オーストラリア、熱帯アジアなどに帰化している。背丈は約30cm、地下に鱗茎があり、地上には葉と花柄だけを伸ばす。葉は三出複葉、小葉はハート形、裏面の基部に黄色い腺点がある。地下の鱗茎の下部から太いやや透明がかった牽引根を出す。この牽引根と鱗茎の間に木子(微細な小球根)をびっしりと付け非常に旺盛な繁殖をする。牽引根が夏場に縮み、木子を広げていく。日本では夏場になるとサビ病が多発してその後夏場は休眠する場合が多い。花は主に春~初夏に咲き、葉の間から伸び出した花柄は葉を越えて伸び、先端に数輪を散形花序につける。花は青みのある濃い桃色で花筒部奥は白く抜け、花の中心部に向けて緑色の筋が入る。植物体の栄養状態や環境に起因して花色が異なる場合もあるが、同じ環境で育ててみると殆どが同じ花色になってしまう。日本では本種は種子を付けない。繁殖は牽引根と鱗茎の間に無数に生じる木子で行われる。元来は観賞用に栽培されたものであるが、現在では庭園から畑地、芝地を中心に広く見られる。土の中の鱗茎を取り尽くすのが非常に難しいので、駆除の困難な雑草である。草の丈が低く柔らかいため雑草の刈り取りから殆ど無視される対象でもある。開花が始まった頃が木子の出来るピークなので、そのときに土を深く掘り抜き捨てるしかない。なお、体内に蓚酸を多く含む関係上、用土がアルカリ化すると勢いが弱まる。花は独特の色合いで美しいが、雑草のため市販されることはほとんどないが、葉にウイルス性の斑入りが入る系統が存在し、この系統のみ流通している。但し、このウイルス斑はやや不安定で草の状態によっては消えてしまうこともある。
▼イモカタバミ
フシネハナカタバミ(節根花片喰、学名 Oxalis articulata Savigny, 1797)が基本種で、独立種として扱われていたイモカタバミ(芋片喰、学名 Oxalis articulata Savigny. subsp. rubra (A. St.-Hil.) A.Lourteig, 1982)は、後にフシネハナカタバミの亜種とされた。カタバミ科カタバミ属の植物。現在は、フシネハナカタバミとイモカタバミは園芸上、まとめてイモカタバミと呼ばれている。南アメリカのブラジル,ウルグアイ,パラグアイ,アルゼンチンなど広域の比較的標高の高い地域が原産である。国内では北海道から沖縄まで栽培されているが、台湾などでは腐敗しやすいとの報告もある。日本への渡来は、第二次世界大戦後に観賞用として導入されて以降、国内に広く帰化している。他にも、北アメリカ、オーストラリア、熱帯アジアなどに帰化している。導入当初は亜種のイモカタバミが来た、是は国内では殆ど不稔性であったが、後に導入されたフシネハナカタバミはたまに種子をつけ広がる。日本での分布拡大の主因は殆どが園芸利用からの逸出である。現在、イモカタバミと基本種のフシネハナカタバミは園芸上まとめてイモカタバミと呼ばれ、造園植物として流通している。
▼オオキバナカタバミ
オオキバナカタバミ, キイロハナカタバミ。学名 Oxalis pes-caprae。多年草。地上茎は無く,株元に多くの鱗茎を作ってふえる。葉はすべて根生,ほぼ無毛,3小葉からなり,小葉はわずかに光沢があって紫褐色の斑点が散在することで,他のカタバミ類と区別可能。花茎の頂部に直径1.5~3cm,黄色の花が1~5個つく。がく片は5個,淡緑色で細い腺毛がある。花弁は5個,脈は目立たない。雄ずい10個,やくは橙黄色,花糸は外側の5個が短い。子房にまばらな毛があり,花柱は5個,基部で外側に曲がり,淡緑色の柱頭を花糸の間からのばす。観賞用に意図的に導入されたものが野外に逸脱。侵入年代は明治中期以降,1961年に鹿児島県で定着が確認された。在来春植物とニッチを競合。鱗茎から栄養繁殖するため土壌の移動により広がる。一度定着するとはびこる。花がきれいなため駆除されずに残りやすい点を注意する。
▼フヨウカタバミ
別名オキザリス・プルプレア、オキザリス・バリアビリス。学名は、Oxalis purpurea(=O. variabilis)多年草 南アフリカ原産。明治年間の中頃に花卉として渡来した。暖地では逸出したものが見られる。直径1cmほどの卵形の鱗茎をつくって増える。地上茎はなく、長い柄のある葉を数本根生する。3枚の小葉は広菱形で頂部はほとんど凹まず、葉の裏と葉柄にまばらな毛がある。高さ15cmほどの花茎を出し、直径4cmほどの白色〜赤色で中心の黄色い5弁花を1つつける。花期は春〜夏。