古墳が世界遺産になったら古代の道の復元を 2019年5月16日(木)
堺市の古墳が世界遺産になっても、どのように観光客の人に見てもらうのでしょうか。少し心配になります。八尾市にある心合寺山古墳のように古墳自体が復元されていて歩けるようになっていると、興味を持って見ることが出来るのですが、堀の外側から見てるだけでは観光客の興味が続かないように思います。堺市の住人として悩むところです。
まず、堺市にある大きな古墳6基をつなぐ歩き道の、道案内の整備が必要です。堺の住人でも、今ある案内板では、道に迷ってしまいます。また、夏はとても暑いので特徴的な街路樹を植えて、日陰をウオーキングできるようにもしてほしいものです。古墳をつなぐ道は古代からの道なので、祈りの道になるように思います。昔の街道の一里塚のように、例えば500mごとに休憩できるスペースを作り、掲示板、水場を設置するとよいように思います。人がその道に集まるいろいろな工夫が必要です。近所の人たちも、健康のためのウォーキングコースになるようにするとよいのでしょう。フランスからスペイン北部の巡礼の道も世界遺産になっていると聞きます。風景や道だけでも世界遺産なので、古墳の場合は先ずは古墳をつなぐ道の整備が大切だと思います。
次に、堺市内の古墳どうしをつなぐ道だけでなく、古市古墳とのつながりの道や、古代の難波の宮や飛鳥とのつながりの道も、整備していくと良いように思います。百舌鳥古墳から古市を通りさらに飛鳥へとつながる竹内街道、堺から土師ノ里駅へとつながる長尾街道、堺から難波の宮(大阪)へとつながる熊野街道など、古代の天皇をはじめ多くの人たちや物資が行き来した道の復元整備も大切です。特に、竹内街道は二上山を越えて奈良飛鳥の古代都市へとつながる最重要の道です。途中にある二上山には、石器を作るサヌカイト、勾玉を磨くのに使われたザクロ石、石棺の材料となる凝灰岩も産出します。また、古墳に使われている埴輪や須恵器などを作っていた泉北地域への道も大切です。スペインの祈りの道ではないのですが、古墳同士、また、古代の都市とをつなぐ道をアピールすると、多くの人が歩いてくれるのではないかと思います。
最近は健康ブームで、歩いている人、走っている人、スポーツ自転車に乗っている人がたくさんいます。健康ブームで歩いている人、走っている人の動きが、古代の人の動きと同じになってくると、世界遺産として古墳の意味が少しは見えてくると思います。古代の道の復元をすることで、古墳の大きさのアピールだけでなく、その地に古墳が造られた意味がはっきり見えてきます。
また、泉北丘陵の粘土で焼かれた埴輪は、おそらく石津川を使って船で運ばれたのではないかと考えられます。それらについても調べてみたいなと思います。
<健脚コース>
①世界遺産百舌鳥古墳めぐり・・10㎞
(中百舌鳥駅~ニサンザイ古墳~御廟山古墳~いたすけ古墳~履中天皇陵古墳~仁徳天皇陵古墳~反正天皇陵古墳~堺東駅)
②長尾街道(堺東駅~土師ノ里駅)・・13㎞
③竹内街道(堺東駅~古市駅)・・15㎞
④世界遺産古市古墳めぐり・・8㎞
(土師ノ里駅~允恭天皇陵古墳~仲姫命陵古墳~応神天皇陵古墳~墓山古墳~(古市駅)~白鳥陵古墳~仲哀天皇陵古墳~藤井寺駅)
⑤竹内街道(古市駅~二上山竹内峠~当麻寺駅)・・13㎞
⑥横大路(当麻寺駅~橿原神宮前駅)・・12㎞
⑦埴輪の道?(百舌鳥駅~泉が丘駅)・・9㎞
⑧熊野街道(堺東駅~天満橋駅)・・14㎞
<ミニコース>
百舌鳥古墳の近くには、電車の駅が多くあります。堺東駅、三国ヶ丘駅、百舌鳥駅、中百舌鳥駅、上野芝駅などそれぞれつなぐと、5㎞以内の百舌鳥古墳巡りのミニコースもたくさん作ることができます。
<その他、街道つながりのコース>
■土師ノ里駅~<東高野街道>~河内長野駅(15㎞)
■中百舌鳥駅~<西高野街道>~河内長野駅(14㎞)
■河内長野駅~<高野街道>~紀見峠駅(15㎞)
■紀見峠駅~<高野街道>~九度山駅(12㎞)
■九度山~<高野街道、町石道>~高野山(24㎞)