周到な準備と経験の積み重ね 2019年5月5日(日)
書道展に行ったり、祝賀会に行ったりと、日頃行きなれていない場所に参加すると疲れます。ネクタイをしないと決めて生活をしていたのですが、今回は仕方なくネクタイをしました。大きな祝賀会だったので、ネクタイをしていって良かったなとは思いましたが、出掛けるまでは大騒動でした。少し前から準備が大変だろうなと予測はついていたのでかなり前からストレスを抱えた生活をしていました。やはり服装準備が3年ぶりなので予想以上に大変でした。また、多くの人の中にいることにも疲れました。
これまで学校の先生として、子どもや親や先生方の中で、長く生活をしてきました。人を相手に、多くの人に見られながらの生活でした。また、附属ということで、あちこちの講演会や講座の指導者もさせてもらったり、授業研究会で発表をしたりしてきて、常に人の前に立つ生活でした。自分には向いていないなと思いながら40年間が過ぎてきました。多くの事をさせてもらい、多くの人の中で育てられてきたのですが、人の中にいることに疲れてきていたのかもしれません。ないものねだりということかもしれませんが、しばらくは静かに生活をしたいと思います。退職後も、大学生に教えるという仕事を3年間あちこちで経験させてもらいました。東京の大学で専任の先生にどうかと声をかけてもらったりもしました。隣の附属幼稚園から声をかけてもらい、幼稚園児の教育にも携わることができました。幸せな生活をしているのですが、これからしばらくは自然の動きを感じながら、自分の生きているペースで歩きたいと思います。
このように書きながらも、自然の中に入っても、何も見えない、何も感じられないというのが今の状態です。同じ場所に何度も通いながら、自然の仲間として認められてはじめて、少し自然の一部になれるのだろうと思います。
高田直樹さんの『なんで山登るねん』という本を読みました。すごい人です。冬のアルプス登山だけでなく、テントを使わないで雪の中に穴を掘って生活を続けながら崖登りに挑戦したり、米だけを持って山に入り、魚は川で釣ることで深い山の中で長く生活をしたりと、山の懐に飛び込んでその中で野生の生き物のような生活をすることを楽しみとされていました。また、北極を何度も歩いている人の紹介が新聞にありました。本を書いたけれど、周到な準備をしているので、面白いエピソードはそれほどないと前置きをされていました。この二人から分かることは、予想外の大きな出来ごとが起こると命取りになるような場所での生活は、周到な準備とこれまでの経験の積み重ねが大切であることが分かりました。
周到な準備をして、ステップを踏んで経験を積み重ねていくと、予想以上の事ができるということです。準備と経験の積み重ねですね。