日々を重ねて 2019年2月28日(木)
2月25日(月)に、幼稚園の保護者に、教育のお話をしました。話す時間は40分間でしたが、それに向けて何日もかけて準備をしたので、伝えたいことをまとめて話すことができました。大学の講義と同じように、準備はとても大切だと感じました。
今日は久しぶりに雨でした。まずはお話の準備で遅れ気味になっていた晴歩雨読を仕上げて、「さんぽノート」の記録の整理や、日記の遅れを取り戻しました。今日で2月が終わります。2月中にきちんとペースを取り戻しておきたいと思いました。
こぎつね達の保護者に、2つのブログの紹介もしたので、毎日かなり多くの方が見てくださっています。写真の方のブログも、できるだけ毎日記録が更新できるようにしなければいけません。理科好きな子ども達を育てるために、自然探究を頑張りたいと思います。目の前の幼稚園の子ども達の中には、将来、世界的な科学者、研究者になる人もいます。偉大な科学者の、幼稚園の時の成長の一端を担っていると思いながら、少しでも自然に興味を持ってもらえるように、少なくとも、虫や花や石が嫌いにならないようにしてあげたいなと思います。
こぎつね小学校の、これまでのきつねTの学級だけを考えても、何人も東大生がいます。京大、阪大、神戸大などにもそれぞれ進学しているようです。医科大への進学者も何人かいます。すごい子ども達だったんだなと思います。東大理Ⅲに進学するなんてありえないことなのですが、そんな子ども達と一緒に学びを作ることができました。幸せな小学校の学級でした。
幼稚園の保護者のみなさんは、きつねTの履歴を殆ど知らないと思いますので、私の足跡を紹介します。いろんなことをしてきたのですが、少しだけ書いてみます。
小学校の先生をしながら、若い頃から理科の教科書編集にずっと携わってきて、全国の筆者の先生方から多くのことを学ぶことができました。ノーベル賞を受賞された大隅先生とは、教科書編集会議で、しばらく一緒に仕事をしました。東大医学部の教授と一緒に、理科教育の著書を書かせてもらう機会もありました。恵まれた環境で仕事をすることができました。文部科学省の教科調査官と一緒に、アメリカへ2週間の出張にも行きました。ソニー教育財団の仕事では、日本各地の理科の研究会へ指導者として派遣してもらい、各地で理科研究を進めることができました。また、奈良県をはじめ近畿の各府県、さらに中国地方、九州地方など、西日本各地の小学校や市町村教育委員会主催の理科の学習会に、講師としてお話に行くような機会も、毎年多くありました。それらの出張を通して、自分自身がパワーをもらい、おかげで学級の子ども達に、質の高い教育の提供ができたと思いました。
こぎつね小学校の内部の仕事としては、学校が出している著書の編集に2度、中心になって取り組みました。また、創立百年記念誌の編集にも編集長として取り組みを進めました。文部科学省の研究開発学校としての研究にも3度、関わることができました。2度目、3度目は中心になって申請論文を書かせてもらいました。研究開発学校の取り組みを通して、日本各地の著名な教育学者と話す機会が持てました。有意義な時間を過ごすことができました。小学校の副校長の後の3年間は、大学の非常勤講師を5校で担当させていただきました。大学で教えるように声をかけてくださった先生方に感謝をしています。
また、こぎつね小に赴任する前は、堺市で16年間先生をしていました。その時は、堺市全体レベルの理科の研究授業を3度させてもらいました。「大和川の石ころ」「星の動き」「大阪の平野や山をつくる地層」などの授業を、よく覚えています。堺市の理科教育の先生方が集まって見てくださいました。堺市教育会の論文では、最優秀1度、優秀2度いただきました。これには賞金がついていたので、ラッキーでした。また、堺市からの海外派遣メンバーにも入れてもらい、アメリカ西海岸の学校視察に教育会の予算で行く事ができました。科学教育研究所で4年間、教員研修担当もしました。いろいろ、堺市にいたころも、楽しく過ごすことができていました。
本当にいろいろなことをしてきたのですが、実は幼稚園の保護者のみなさんに紹介した、こぎつね小の「朝の会」、「自由研究」、「こぎつね奈良さんぽ」は、これらの仕事の集大成の取り組みです。教師としての全パワーをかけて、子ども達の生活からの学びの創造を目指してきました。