科学が好きな子どもに  2019年2月21日(木)

 

 きつねT(私)は、こぎつね女子大学附属小学校の副校長を終えてから、幼小連携の支援という名目で大学から予算を出していただき幼稚園保育の支援員を2年間しました。3年目の本年度は、こぎつね幼稚園育友会の予算で、週2日の支援員をさせてもらっています。小学校教育の時は、理科教育を中心にいろいろな取り組みをしてきたので、幼稚園でも主に自然教育担当として子ども達に関わっています。

 園児たちは、家や登園途中で見つけた花や虫や木の実、飼育している昆虫などをきつねTに見せてくれるので、話し相手になり、写真を撮り、ブログにアップしてコメントを書いています。春から秋の間は、園内で虫取りや植物観察ができるので、一緒に虫取りをしたり花や木の実を集めて、名前の確認や、飼育の仕方などを一緒に考えたりしました。さらに、ブログには、自分自身のフィールドワークで見つけた自然についても紹介し、保護者に季節の自然変化を伝えています。

 3年目にもなると、自然担当の仕事以外にも、なかなかお部屋に入れない子どもの話し相手になったり、一緒に遊んだりと、近くに寄り添って支援することもできるようになってきました。

 

 幼稚園保育に関わらせてもらっている3年間は、大学教育にも関わりながら幼稚園教育を見つめることができました。大学は、教職関係の講義で、理科教育、生活科、教職入門、特別活動論、授業の実践演習などの講義を担当しました。また、いくつかの大学院で話をさせてもらったりしました。

 大学の講義を進める時には、これまで40年間の理科教育や学級指導を総括しながら資料を作ることができたので、自分の足跡をふりかえることができました。さらに、教育の原点である幼稚園教育に常に触れているので、これから先生になっていく学生に何が大切なのかを、自信を持って伝えることができました。それは、愛情と先を見通す力です。大学生には一番難しい部分です。

 

 「こぎつねさんぽに出かけよう」のブログには、園児が持ち込んだ自然や、園児と園内で見つけた自然の記録をしています。1627回の記録をしました。また、きつねTがフィールドワークで見つけた自然も849回の記録があります。3年間、かなりの頻度で記録してきました。ずっと見てくれている園児のご家庭では、自然の変化を捉えることができていると思います。保護者に自然への興味をもってもらい、将来、科学の好きな子どもに育つような環境作りを目指しています。