学びの環境を考える 2019年2月13日(水)
こぎつね幼稚園の保護者にお話をする機会をいただきました。何を話そうか考えなければなりません。小学校の新しい学習指導要領が来年度から始まります。その趣旨について少し話して、これからの子ども達が身に付けて行かなければならない力を保護者に伝えたいなと思います。
園児たちを3年間見てきて、その能力の高さに驚かされる日々です。いろいろなものの見方、言葉の獲得、自分のしたい事をやり続ける力、記憶力、大人の能力を見抜く力など、小さな子どもがこれから生き抜いていく上で必要になる凄い能力が子ども達には備わっているんだなと感じました。親は、現在進行形で子育てをしているので、それらの能力を当たり前としてあまり凄いと思っていないのですが、これまで多くの幼かった子どもが大人まで成長していく様子を見てきている私にとっては、園児の日々の学びが、将来へとつながっていることが分かります。
幼稚園の3歳~5歳の頃の育ちは、とても大切だと思います。ニュースでよく聞く、保育所に預けられない、保育難民などという深刻な状況が問題になっていますが、どんな環境で、どのようにその年齢に合った教育がなされるかと言うことが、実はとても重要なことなのです。早朝から夕方遅くまで、子どもを預けて、大人の自己実現のため、また生活していくために働くことは必要不可欠ですが、よい環境で過ごすことができるかという子どもの権利の方がさらに重要なのです。その子がどんな環境で、どのように言葉や考え方や知識や運動能力を獲得していっているのか、それは本当に大切なことです。急速な科学の進歩、経済の進歩があり、人の獲得しなければならない能力も格段に増えています。どんな環境で毎日の生活を送ることが大切なのか、しっかり考えないといけないのです。子どもの学びは、環境が重要です。だれから、どのように学ぶのか、それが重要です。子どもは環境からいろいろなことを習得して大人になります。その質を問わないと、その子の能力が十分に形成されないということです。
日々、充分に生きる事、一日に一歩進むことが出来ているか。その積み重ねが、その子の成長につながっているかを問わなければいけません。食べて、寝て、お友達と喧嘩をしないで一日を過ごすだけの生活ではもったいないと思います。日々一歩でも進めることができる生活では、子どもの成長に大きな違いがあると思います。
子ども達に新しい刺激を与え続けられるためには、保護者や教育者は、常に動き回る、本を読み続ける、考え続ける、いろいろ行動してみることが大切になるのでしょう。