奈良坂の古道を越えて 2019年2月8日(木)
昨日は、近鉄奈良駅から木津駅まで歩きました。前から気になっていた奈良阪町を越えるコースで京都へと向かいました。以前に木津川を渡り、山背古道を歩いて宇治へと歩いたことがあるのですが、その時は、鴻池運動公園の横を通る車道を北上しました。今回は、できるだけ車道を通らないように歩いてみました。
近鉄奈良駅から県立美術館の西側を北上し、南半田中町、北半田中町、押小路町、中御門町、東笹鉾町、東包永町、手貝町、今在家町などの街中を通りました。古い佇まいの家々が並び、昔の奈良の風情が感じられました。佐保川を渡ってからは、夕日地蔵を見て、般若寺前を通りました。般若寺当たりの西側には、奈良少年刑務所のレンガの建物があります。ネットで調べると次のようでした。
▼全国7カ所の少年刑務所の一つ。耐震性の問題などにより、平成28年度(2016年度)末で廃庁(閉鎖)されました。前身は「明治の五大監獄」の一つ奈良監獄であり、山下啓次郎設計による明治41年(1908年)竣工の建築物が現存する。建物は美しい煉瓦建築として知られていたため、保存・活用する事業者が募集され、3グループが応募。法務省は2017年5月、ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツなど8社からコンソーシアムを優先交渉権者に選んだ。同コンソーシアム社は建物を耐震補強や改装し、2019年10月には史料館を開業、2021年春にはホテル等を備えた複合施設を開業する計画である。2018年11月には、改修前最後の一般公開が行われた。ホテル転用後に、近接する鴻ノ池運動公園などを含めた奈良市北西部の観光振興を図るため、奈良県と奈良市、法務省は2017年12月に包括連携協定を結んだ。
般若寺周辺には、上村牧場がありました。前から聞いていた牧場でしたが、ここにあったのかと初めて場所を知りました。また、鹿せんべい武田商店もありました。鹿せんべい製造業者は奈良市に5軒あるそうです。その1軒がここなのでしょう。般若寺は、「飛鳥時代に創建され天平のころ平城京の鬼門を鎮護する寺となる。以来、般若経の学問寺として栄え数々の文化財を今に伝える。またコスモス、水仙、山吹など四季に咲く花の名所である。歴史ある花と仏の浄刹。」と書かれています。コスモスが咲いている頃、夕暮れに一度行ったことがあるのですが、今はスイセンが満開でした。
夕日地蔵から奈良豆比子神社までの間の街並みは、最高の古道の風情です。道がまるで生きているようなゆらぎを持って続いています。新しい家も多くあるのですが、道は古代からの歴史を伝えています。空海や聖武天皇も、この道を歩いたことは確かです。足跡を重ねることが出来たことに喜びを感じました。奈良豆比子神社の前には、高札場がありました。奈良と京都とつなぐ、街道の主要な場所だったことがうかがえます。
奈良豆比子神社から、745号線の車道を歩きます。奈良県から京都府へ入るまでの1㎞ほどの区間は、歩道がない所がかなりあり、車が多く通るすぐ横を歩くことになります。京都の木津川市に入ると歩道もあり、広い下り坂をのんびり歩くことが出来ます。このあたりは、以前に鴻池運動公園横を北上して木津川を渡った時にも歩いたコースです。2度目なので、余裕でどんどん歩きました。24号線に合流してからは、さらに車の数が増えました。今回は、木津川越えをしないで、木津駅から片町線経由で京橋駅に出て、家に帰りました。7.3㎞のお散歩ができました。