大学生の学習原論 2019年1月28日(月)

 

 『学習原論』(木下竹次著)の序論の書き出しは、「先生におしえてもらうより、学習するほうが本当におもしろくて力が伸びる。ぼくらは今度中学校に行かねばならぬが、弟らはしあわせだ。」から始まります。この言葉と同じような記述が、こぎつね女子大の生活科の最終回のふりかえりで、見つけることができました。大学生も、学習原論の理論が成り立つなと感じました。

 

▼私は、この授業を受けたことで、たくさんのことに挑戦することができました。とても嬉しいです。しかし、もう少し早く出会えたらよかったなというのが本音です。もう少し早く出会っていたら、日記もたくさん書けたし、本ももっと早く苦手ではないと気づけたし、人の話も集中して聞くことができたし・・。上げればきりがないけれど、私が悔しい思いをしたから、子ども達には早くからこのようなことに出合ってほしいということに気付いたんだと思います。先生からもらったたくさんのものを、私も、子どもたちにしてあげていきたいと思います。

▼生活科の授業を通して学んだことは、たくさんありましたが、共通して言えることが子どもの主体性を大切にしていることです。どの授業でも、小学校の先生になったらやってみたいことが学べたり、実際に実践してみたいことばかりでした。研究発表やグループ発表では、子どもの学びたい知りたいなどのチャレンジ精神を大切にしていることが分かりました。教師が進める授業よりも、子ども一人一人が進める授業の方が、子どもや教師の理解を深められ、知識が広がると思います。また、自分で調べまとめたことを、自由に発表する場がとても大切で必要だと改めて感じました。

▼個人の学習の他にも、グループで行う・創る授業の大切さや必要性について学ぶことができました。生活科の授業は、私が受けてきた授業の中で最も学生が考えて創り出すという授業だったと思います。話し合ったり、まとめたり、意見したりというように、大学生活では経験できないと思っていた内容まで行うことができました。また、小学校の頃は、なぜこんな授業をしなければならないのかと考えていたことが、生活の授業を受けてみて、理由を知ると共に、行うことの意味についても学ぶことができました。

▼私が最終的に言いたいのは、「自分で考えて学習し、発表することでまた学習ができる」です。自由研究は、自分で学び、調べて発表することで、発表の仕方を学んだりすることができました。朝の元気調べでは、考え話すことを学べます。めあてとふりかえりは、自分で書いて、また人に発表することで、守ろうとする気持ちになります。この授業を受けて、私は自分でも学べることはたくさんあるけれど、人から学ぶこともあることを学ぶことができました。独自で調べ学んだあとに、他人から学ぶことを得ると、とても刺激になります。

▼毎回、授業の初めは「こぎつね生活」を読むところから始まります。一人一人マイクを渡して音読したり、自分で静かに読んだりしました。私は、大切だと思うところにマーカーを引いて、そのことについて学習のふりかえりの時に書きました。10行ふりかえりを書くのが初めの頃は辛く、「あと何行書けばいいのか」など考えたり、行数を数えたりしていました。でも、7回目ぐらいからは、自分で書きたいことがスラスラ出てきて、行数を数えなくても書けるようになりました。他の授業でも、レポートや今日の授業の感想がスラスラ書けるようになりました。その時は、すごく嬉しかったです。毎回配られる「こぎつね生活」のプリントは、裏表で3枚あって、この分量を毎週先生がパソコンで打っていることを考えると、すごいなと思いました。

▼実際に15回の授業を受けた今、感じていることは、この授業をもう一度、受講したいということです。

 

 うれしい感想がたくさん書かれていました。いい成績が欲しいから先生に媚びることもあるのかもしれませんが、これらの感想は、本心として受け取ることにしました。真っ白なB4用紙に小さな文字でびっしり裏表に書かれたレポートを140人分読むのは、本当に大変です。何日もかかっています。でも読めば、学生からエネルギーをもらえます。「先生としての最後の授業の日」に書いてもらった大学生の感想です。全員一人一人の感想が、これまでの小学校の学習の集大成のようにまとめられていて幸せです。