若草山(三笠山)登山 2019年1月18日(金)
昨日、幼稚園の勤務を終えてから、13時近鉄奈良駅出発で、若草山に登山をしました。若草山は、もうすぐ山焼きをします。今は立ち入り禁止になっていて、頂上へは春日山原始林の遊歩道を通って登ることになります。近鉄奈良駅の観光案内で地図をいただいて、道を確認してから歩き始めました。奈良公園は、殆ど外国人ばかりです。鹿が相手をしてくれているので、奈良はいいところです。
若草山の麓の春日大社近くまでは駅から30分です。そこから、それほど時間がかからないで頂上まで登山ができると思っていたのですが、ちょっと簡単に考えすぎていました。若草山への遊歩道へは、東大寺南大門の南がわの浮雲園地横を通り、奈良春日野国際フォーラム甍前を通過して入って行きます。これまで学級の遠足でもよく通っていた、手向山八幡宮と春日大社を結ぶ、山麓の道と交差することろから本格的に山道になります。春日山原始林へ入る所に、「頂上まで2.5㎞」と案内掲示があり、ちょっと驚いてしまいました。1㎞もないと勝手に思っていたのに、予想の倍以上もあります。頑張って歩かないといけないなと思いました。
かつて一度、春日山原始林の植物観察をするためにこの道の最初のあたりは案内をしてもらったことがあり、その時、この道の半分ぐらいまでは通ったことがありますが、頂上を目指して歩く道としては初めてです。また、子ども達との遠足では、滝坂の道(柳生街道)から春日山原始林に入り、鶯の滝、そして若草山の頂上、若草山の有料の草原の中を下って駅へと歩いたことはありましたが、この道は通っていません。
道は舗装道路ではなく砂利道です。急坂にならないように等高線に沿って緩やかに登っていくので、頂上へはかなり遠回りをしながら続いています。直登ではないので、歩く距離が長くなっています。気温は5度ほどだと思うのですが、歩いていると暑くなってきます。2.5㎞を1時間かけて登りました。途中、シカと出合いました。原生林は、背の高い木ばかりなので、殆ど葉の形が見えないので、木の種類がわかりません。かつて植物観察会をしてもらっていたのですが、殆ど記憶になく残念です。岩石は、表面が風化していて、また、絶対に石を割ったりできない地域なので、よく見ることができません。山道に入りかけた周辺は三笠安山岩のようです。道は何回も大きく曲がりながら高度を上げていきます。このうねりながら高度を上げている周辺は、花崗岩のようです。途中、道に転がっていた石が、どうも凝灰岩のように思える物もありました。頂上手前付近は、風化して土壌になっています。その頂上あたりだけ赤い土壌なので、地質が、遊歩道を歩いてきた地域とは違っているとな感じました。おそらく三笠安山岩の風化土壌なのでしょうか。それとも、花崗岩と安山岩の境目なのでしょうか。
頂上手前には、若草山ドライブウェイの駐車場があり、そこから300mほどで展望所があります。そこからはとても見晴らしがよく、奈良盆地を一望できます。南は、大和三山の畝傍、耳成、香具山が見えます。西には、葛城山、二上山、信貴山、生駒山の山が連なります。
頂上は、鶯塚という古墳になっているようですが、登ってみることにしました。三角点があり、そこが342mの地点です。ここからは北側の見晴らしがよく、遠く北は、京都まで見通せます。地図が手元にないのでよく分からないのですが、愛宕山、ポンポン山、妙見山などが見えているのでしょう。多くの北摂の峰が連なっています。北東は、笠置山地になり、一面山で埋め尽くされています。その先は琵琶湖へとつながるはずです。平城京は、本当にすごい要所に都を造ったものです。聖武天皇もここに立って、北、東、南、西と、見渡していたのだと思います。
「三笠山」(342m)と「御蓋山」(297m)について、ふたつの「みかさやま」の標記があって分かりにくいので、帰ってから資料で調べました。・・<かつては「三笠の山」と呼ばれてきた「御蓋山」ですが、江戸時代以降、御蓋山(みかさやま・三笠山)のみならず、若草山も「三笠山(みかさやま)」と呼ばれるようになったために、両者が混同されやすくなってしまいました。そのため現在では春日山の「みかさやま」には「御蓋山」の名称が多く用いられるとともに、御蓋山ではなく、実際に「3つの笠」が重なっているようにみえる若草山を「三笠山」と呼ぶ通称が一般化されるようになっています。なお、神山である御蓋山は「春日大社」の創建神話の舞台としても知られており、その山頂には、藤原氏の招請により鹿島神宮からやってきた武甕槌命(タケミカヅチノミコト)が最初に「浮雲殿」と呼ばれる場所に降り立った地点として知られており、その降臨したと伝えられる地には「本宮神社」が祀られています。>
今回は、近鉄奈良駅から若草山(三笠山)登頂を目指しましたので、約10㎞を歩きました。13時出発で、駅に戻ってきたのが16時過ぎでした。途中、30分の珈琲タイムがあるので、駅から若草山山頂へ登りが1時間30分、下り1時間のフィールドワークでした。