劇としての表現 2019年1月17日(日)
幼稚園年長の月・星組が、小学校の1、2生と一緒に集会をしています。今週は、集会で幼稚園の子ども達が発表をする順番です。自分達の得意とすることや、音読の発表をするようです。
小学校で先生をしているころは、学級で劇を本当にたくさん取り組んできました。教師になって若い頃は、子どものために書かれた劇の脚本を基に、劇や群読をしていたのですが、それでは、子どもの表現にならないことが分かってきました。こぎつね小学校に着任してからは、子ども達自身がグループで劇を作り、そのグループ劇が集まって大きな表現ができるようにしました。学級全員の40人で演じる劇を子ども自身が脚本を考えるのは難しいのですが、数人のグループで、数分の劇を考えることはできます。そこで、「こぎつね奈良さんぽ」として、実際にお出かけしたところをいくつかに分けてグループで担当し、それらをつないでいくことで、全員が出る劇を創るようにしました。それぞれに分けた場面をグループの子ども達が、セリフや持ち物や服装を工夫しながら創り上げて、全員で「奈良さんぽ」を表現していくようにしました。数人で、数分の劇を創るという方法が、よかったように思いました。
大学で、小学校1年生の「こぎつね奈良さんぽ」の劇を、生活科の講義で見せました。1年生の「奈良さんぽ」と同じように、学生も6~8人でグループを作り、駅前商店街、大学探検、図書室調べ、近鉄沿線の遠足地調べ、秋の公園などについて、表現活動をしました。背景を描く時間はないので、模造紙と色画用紙を各班に渡して、それらを使った掲示物を作って、その掲示物も使いながら劇形式で調べたことを表現するようにしました。短い時間ですが、学生全員が、懸命に取り組んでいたと思います。
大学生の劇作りの前に、自由研究を2回取り組みました。自由研究というのは、B4用紙、または、A3用紙に、課題を決めて研究をしてきて発表をします。テーマがあり、1回目が、生活の中で自分が調べてみたいと思うことをテーマにして短くまとめて発表してもらいました。テーマは何でもよいということにしたので、学生の個性や能力や追究力ややる気が見えました。用紙への書き方、調べ方、発表の仕方などは、互いに学び合いました。2回目は、1回目の自由研究調べの経験を生かして、「生活科とはどのような学習なのか」ということをテーマにして、それぞれに調べることにしました。学習指導要領、教科書から調べる、自分の小学校の生活科経験をまとめる、人に聞く、ネットや本で調べるなど、いろいろな調査研究をしていました。発表は、グループ内での発表、全体の前での発表の両方の形式をとりました。大学生ですが、自由研究の取り組みを通して、発表の仕方や用紙への表現も上手になったと思います。
これらの、2回の自由研究の経験を生かして、それに続く劇として表現する活動へと進みました。身の回りの生活や、みんなでお出かけして調べたことを、動きのある表現、いわゆるごっこ遊びのような劇作りをしました。