実践が失敗してしまった場合どうしますか  2018年11月21日(水)

 

 今週は大学の講義が大学の行事の関係でありませんでした。先週の間に、ノート読みと資料作りが終わっているので、今週はホッとできます。週に一つの講義だけですが、かなり時間がかかります。12月末までにあと4回あるので、その時間を使って、学生に生活科の実践をしてもらおうと考えています。次回、グループ分けと課題設定、その次が独自学習を持ち寄って生活科の授業の構成時間とし、その後2回で、グループ発表と指導案書きをしようと思います。

 

Q32.実践が失敗してしまった場合、先生は子ども達にどのようなフォローを入れるべきなんですか。

先生にとっても、実践とはどうなるか先が読めないので怖いものだったりしますか。

きつねT:理科の実験は、うまくいかない時が時々あります。ごまかさないで、教科書の記述と違っているのはなぜなのかを、子ども達と一緒に考えるようにします。先生の実験準備が良くなかった場合は、ごめんなさないと、あやまります。大学の講義も一緒ですが、決められた時間内に、どのように伝えようかと、本当に悩んでいます。特に女子学生の気持ちはなかなか理解できないので、大学の講義は難しいです。幼稚園でも小学校でも大学でも、また、現場の先生方への講演会でも、大きな失敗をしないためには、「学習のふりかえり」を言ってもらったり、書いてもらったりして、学習の趣旨、伝えたい事が伝わっているかを、教師自身が点検しながら進めることが大切だと思います。また、前にも書いたように、「分からないことは何ですか」「何か分からないことはありませんか」「どのようなことから学習を始めるといいですか」など、子どもや学生や講演をする先生方に、先に聞くというようにしていくと、大きな失敗にはなりません。小学校でも、子ども主体の学習にしていくと、失敗も学習者の問題となります。一緒に失敗して、一緒に反省して、共に学び直すこと自体が学習になります。さらに、これも前に書いたことですが、同じ学年を何度も持つのですが、同じ方法、同じ道筋で学習をしないと心に決めてきました。新しい教育を発見するためには、小さな失敗を積み上げながら、新たな道を前に進むしかないと思います。発見するとは、失敗自体が、学ぶ目的でもあると思います。

 

Q33.人に何かを教える時、自分が分かっているのに、うまく説明できないので、簡潔に分かりやすく相手に説明するコツを教えてほしいです。

きつねT:簡潔に分かりやすく説明ができない時は、まだよく分かっていないのかもしれません。もし、私が「教育とは何ですか」、「子どもに分かりやすく教えるにはどうしたらいいのですか」と聞かれても、30年、40年その仕事に関わってきていても、なかなかうまく説明ができません。簡潔に分かりやすく説明する言葉が見つからないので、自分の経験を話すことしかできないということが最近分かってきました。分かるということを、簡潔には話せないということです。自分がしたこと、自分が経験した事例に関しては、実感を伴って語ることができます。そう考えると、授業中子どもに「もっと具体的に」とよく言いました。「具体的な学習のめあて」「具体的なおたずね」「具体的なお答え」「具体的なふりかえり」ができる子どもを育てるように目指してきました。具体的ということは、自分の経験を通して話すということです。大学の講義でも、自分の具体的な経験と突き合わせて、「学習のふりかえり」が書ける学生が増えるように目指しています。これは、毎回の学習が、自分の深い学びとして理解してきている証拠だと考えています。私の教師としての経験と、学生の経験がシンクロしてきているということです。