教育実習の想像ができません 2018年11月11日(日)

 

 昨日(晴歩雨読215)の続きで、教職系1回生のおたずね(一覧は晴歩雨読216)に、答えていきます。今日は、23まであるおたずねの、5~8です。

 

Q5.感性を磨くには、今からどんな活動ができますか。

きつねT:感性は、何歳からでも磨けると思います。私は定年退職してから、これまでできていなかった絵を描いたり、書道をしたり、日本中を歩いたり、エッセイを書いたりしたいなと思っています。準備は始めているのですが、まだ、大学の資料作りに追われていて、なかなか全部は実行できていません。これからが楽しみです。15~25歳の間は、人生の中で最高の能力と感性と体力が発揮できる時期です。なんでも挑戦してくださいね。聞くだけ、見るだけではなくて、自分が行動を起こすことが大切ですよ。

 

Q6.教育実習生として小学校に行くときに、これだけは必要だと思う知識はありますか。

  教育実習生に求めていることは何ですか。

  実習日誌を書くのが大変と聞いたのですが、本当ですか。

  教育実習の想像ができません。詳しく教えてください。

きつねT:自分の教育実習の時のことは、この年になってもよく覚えています。毎日がとても印象的だったのでしょう。附属小学校で先生をしている時は、毎年のように実習生の指導をしていました。教育実習生は、授業をしたり、朝の会や給食や掃除などの学級指導をしたり、日記やドリルやノートを見たりします。また、担任が進める授業の記録を書いたり、自分が翌日にする授業の指導案を書いたりします。どの学年、どのクラスに入るのかは、直前にならないと分からないので、教材研究は実習に行ってからになります。一気にたくさんの資料を読み取る能力(読書力)が必要です。また、子どもの顔を見て、分かりやすく端的に話す力、子どもの意見を聞き取る力、子どもに考えさせる学習の進め方ができる力をつけてほしいと思います。実習日誌を書く力としては、今、「学習のふりかえり」を書いてもらっていますが、それと同じように、一日の学習や子ども達の生活をふりかえりながら、「自分は今日、何を学んだのか」を、書く力が必要です。今、しっかりメモを取り、「学習のふりかえり」が文章で書けるようになってきた人は、大丈夫だと思います。事実を書くだけでなく、子どもの良さについて、また、自分の変容について書けるようになると考察になっていきます。実習は5週間でしたので、1週目は見て学び子どもの名前と性格を覚える、2週目は毎日1時間、3週目は2時間、最後の週は、一日全ての学習を進めるようにしました。子どもが帰った後も、日記や学習ノートを読んだり、ドリルの〇付けをしたり、何時間も仕事があります。担当の先生との話し合いも放課後1時間ほどします。附属小の場合、学級に複数の人が実習に来ることが多かったので、一日のふりかえりの会の司会進行も学生自身で進めて、先生は少しコメントをするようにしていました。指導案は、家に帰ってから書くことが多く、朝、担当の先生に提出して、指導を受けます。かなりハードな毎日を過ごすので疲れ切りますが、4回生の夏に採用試験に通ったら、翌年の4月からは学級を担任することになるので、先生の仕事を教えてもらえる最初で最後のチャンスです。 

 

Q7.今のまま、大学の他の授業を受け身にならずに受けるポイントはありますか。

きつねT:寝ている授業が多いということなので、とても時間とお金がもったいないと思います。大学に支払う授業料を講義時間数で割ると、90分あたり5000円だと計算した学生がいました。一日4時間あれば2万円払っています。無駄にできないなと思いませんか。そこで、授業時間を有効に使うには、その時間に関係する本や資料や辞書を持っていき、先生の話を聞きながら、自分でノートを作っていくようにすると、楽しいのではないかと思います。「生活科とは何か」という自由研究を、絵や図や色鉛筆を使ってきれいに仕上げていたお友達がいましたね。図書室で本や資料を借りて、その時間に教科書と合わせて読み進めながら、先生の話を聞くと良いのではないかなと思います。分からない言葉は辞書で調べて、自分でノートを作るのです。著名な先生なら、いろいろ論文も出されているので、それらを集めて、表題や絵や図を見るだけでも面白いのではないでしょうか。図書室の司書の方に調べてもらうと、いろいろ資料を教えてくれると思います。先生と直接会うことができないと書いている学生がいました。先生も研究に忙しいのです。図書室の司書の方に相談しながら、資料や本の検索をしてみて、それらを借りて、講義に出るとよいのでしょう。どんどん借りて、そして返して、見るだけでも、持ち歩くだけでも良いと思います。

 

Q8. ハロウィンやクリスマスや子どもの日や節分など、子どもに言った時、「それは何」とおたずねされたら、どうやって説明しますか。

きつねT:おたずねされたとき、「あなたはどう思うの」と、子どもに意見を聞くようにします。子どもの教育は、先生が悩むのではなく、子どもに自分の脳を使わせることが大切です。また、「そういえば、図書室にクリスマスの本があったよ。見てみるとよいかな。」とか、「家ではどんなことをするのかなあ」「街の様子はどうですか」などへ話題をつなぎ、調べ方のヒントを出します。すぐに、正確な説明が要るような場合は、一緒に辞書を調べるようにします。調べて、「へえー、こんな説明書いているね」と、共に納得するようにします。そのためには、いろいろな辞書・事典・参考書を持っていることが大切です。教えるのではなくて、共に学ぶようにすると良いのではないでしょうか。