今年の振り返り 2017年12月25日(月)
2017年の一年が終わります。今年は、62歳になり、年金が出るようになりました。8月に銀行で年金の書類を書くサポートをしてくれたので、すぐに提出することができました。手続きも、銀行がしてくれるというサービスですので、楽々コースです。すぐに手続きが終わり、貰えるようになりました。年金がもらえるのは嬉しいです。今は、幼稚園と大学の講義など少し収入があるので、両方合わせると、これまでの給料分程度あり、本を買う、珈琲を飲む、電車に乗って歩きに出かけるなどの、ささやかな贅沢は続けられそうです。
これまで日々の仕事におわれて、旅行にほとんど行く事ができていなかったので、今年は、立山アルペンルート、琵琶湖、出雲、城崎へ出かけました。自分は出張で、東京をはじめあちこち度々出かけていたけれど、これからは少し奥さん孝行をしておく必要があります。街歩きは、基本的に一人で歩きたいので、奥さん孝行をたまにして、わがままに一人で短時間の街歩きに出られるようにしておきたいです。
7月に膝を痛めて、ひと月ほど、全く歩くのが困難な時期がありました。2週間ほどで、動けるようになりましたが、膝の痛みはずっと残り、階段の上り下りは、とても大変でした。7月の大学の講義は、娘に車で送ってもらい、急きょ、教室を一階にしてもらって講義をしました。12月になって、やっと歩いても痛みがなくなり、以前のように歩けるようになってきました。整形での治療は、2週間に一度、膝に注射を続けていて、まだしばらく続ける方がよいようです。12月になってから、これまでよく歩いていた天王寺まで歩き始めました。足を延ばして、歩幅を大きく歩くと、気持ちがいいです。しばらくは、無理をしないで、10キロを超えないように、歩くようにします。6か月ぶりにいつものトレーニングコースを歩くと、お店などが変わっていて、驚きでした。また、12月最後のこぎつね女子大の講義は、幼稚園が冬休みになっていたので、少し早く家を出て、鶴橋から大学まで歩きました。鶴橋駅の東出口から出て、線路沿いに東へと歩きました。思った以上に距離があり、1時間かかりましたが、5キロほどでした。それぐらいの距離が、まだ遠いなと感じるのは、まだまだ復活していない証拠です。
今年の、京都こぎつね大学とこぎつね女子大学の講義は、とても大変です。特に、こぎつね女子大学は、150人程の学生がいて、それらのノートを読んで、ふりかえりの文章をお便りに転記していく作業はとても時間がかかります。ノートと、調べ学習の一枚レポートの両方があると、見なければならないものが300枚にもなります。一人ひとりの育ちを確認しながら講義を進めるには、全てを読むしかありません。毎回のふりかえりが、その子の育ちの状況です。そこが深まってきている時は、伸びていることが分かります。書けていない学生は、まだ、育っていないことになります。ふりかえりは、10行書くようにしています。最初は、何を書いてよいのか戸惑っていたり、明らかに手をぬいて書いていたりしている学生が多くいました。これは、ふりかえりを書く習慣がないためだったと、あとで分かってきました。そこで、ふりかえりを書くコツを教えました。
①きつねTのお便りの中の文章、教育用語を活用する。
②お友達の発表を聞いて、自分のことを語る。
③これまでの経験を思い出し、自分の経験を学習へと取り込む。
④これから自分がすべきことを書く。
これらは、小学校の子ども達に、ノートのふりかえりを書かせるときにも言っていることでした。子どもを育てるように学生も育てるとよいことが分かりました。ふりかえりに、Good、Very Goodなどをつけたり、お便りに打ち込んだりして配布していくと、よいふりかえりの書き方、それは実はよい学び方でもあるのですが、次第に全員が習得していくようになりました。
また、大学の講義は、小学生と一緒で、やはり教えること、伝えることでは、なかなかできないことが分かりました。小学校の教育と同じように、学生の視点にまで下がり、学生の生活から学びを創るようにさせることが大切だということです。
・秋の自然について調べる、
・生活科とはどういう教科かについて調べる、
・生活科の学習の導入とその後の展開について調べて発表する、
というような学生が自らが進める学習法です。上から引っ張るのではなくて、一緒に底まで下りて、そこからの活動をすることが意欲的に取り組む学習になることがわかりました。人が学ぶということは、こういう事なのだと、つくづく実感しました。講義のレベルは落ちても、子どもが調べる、学生が調べることから、学びを始めることがとても大切です。たぶん、学生たちに、こぎつね小の実践を紹介しても、穴の底から一点の光を見ているような感じで、手が届かないという感想を持たせていたのでしょう。小学生に、体系的に植物や昆虫を教えても、興味を示さないし、やる気も出ません。虫探し、植物集め、飼育、栽培、観察、実験をしていきながら、次第に学びを深めるのが当たり前です。大学生も一緒でした。教育学を体系的に教えたり、紹介したりしても、興味が持てないし、やる気も育ちません。自らの行動から習得していく学習が大切であることが、今回のこぎつね女子大の学生の育ちを見ていて、よく分かりました。
来年度で、大方の大学の講義はやめようと思います。自分の講義の進め方は、多くの労力をかける方法なので、それを続けるには、気力と体力と根気が必要です。特に、人数の多い、大学はつらいです。大学の講義も、小学生の学習と同じことは分かったのですが、それを続けることは大変です。
小学校の副校長を終えてから、2年間幼稚園で子ども達の成長を見ることができました。また、幼稚園へ行きながら大学の講座を持つことができるのは、人生において、とても貴重な体験をさせて頂けたと感じます。その後、何をするか。これからが、自分の楽しみとして、これまで時間をかけて出来ていなかったことをしていきたいと思います。しかし、若い先生に大学を3年でやめることを話すと、「隠居されるのはまだ早いでしょ」と、言われてしまいました。若い人はそう思うのだと、少しショックでした。隠居という言葉、それは、たぶん、何もしないでぼーっとしていることを意味するのでしょう。小学校を終えて今で1年9か月、あと3か月、幼稚園児ともかかわり、大学生とはあと一年間かかわることができるので、その間に、ブログで、世の中と交信しながら、生活の楽しみにしていく方法を考えようと思います。ブログ上のこぎつね学園として、幼稚園から大学まで、自然探検を中心に発信できると、何人かの人達とつながることができるのではないかと考えます。
最近行っている旅行も、ツアーに参加しないで、気ままな自然探検の旅行をしていきたいと思います。混んでいるところへは、自分で行くのはとても大変なので、ツアーに参加してしまいましたが、これからは、理科や歴史に関係する所へ行き、子ども達の教育支援ができるといいなあと思います。教科書に出てくる昔の大阪についても、フィールドワークができる場所を、これまで調べたことがありません。川の学習も、やはり、大阪や奈良の川を全て回ったわけでもありませんでした。また、聖徳太子と言っても、お墓のある所へも行っていません。自然関係の博物館、歴史博物館などで、情報を得ながら、フィールドとつないでいくことを楽しみにしたいと考えます。石が専門と言いながら、大阪周辺の石の記録も、できていません。一つひとつ、自分で確かめて記録していきながら、実感のある学習とはどうあればよいのかについて、考え続けることができるのではないかと思います。地図に記録する、写真で記録する、短い文章で記録する。来年からは、これらを、二つのブログに書いていきたいと考えます。楽しみです。