異常気象? 2016年8月29日(月)
新聞の切り抜きをしていると、異常気象を取り上げたものが多くあるので、それらをまとめてみることにしました。教え子のお子ども達に負けないように、自由研究にしてまとめておくことは大切だなと思います。
▼8月18日(木)読売朝刊 「海水温低下で温暖化小休止」
熱帯の東太平洋で、周期的に起きる海面水温の低下が世界の平均気温の上昇を抑えている。この水温低下がなければ今より0.3度高くなっていたと、東京大学の小坂優准教授らのチームが発表。世界の平均気温は、20世紀はじめと比べると0.9度上昇しているが、水温低下がないと、1.2度上昇している。現在は、水温が低下した時期に当たるが、今後水温が上昇に転じれば、温暖化が一気に加速する可能性が高い。1940〜70年、1990〜現在の二回、気温の上昇が小休止しているようにみえる。東太平洋の海面温度が上下する現象に合っている。
▼8月22日(月)読売朝刊 「生駒の異変」
今年の夏は、昨年まで緑鮮やかだった山の一角が、かなり広範囲に茶色く、変わっている。ナラ枯れ。生駒山地では数年前に確認され年々拡大している。ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという甲虫がナラやカシに巣くい、虫と共生する菌が木を枯らす病気だ。虫を駆除しないと周囲に広がっていく。木を燃料とした昔は、病気になりやすい古木をなる前に切っていたから広がらなかった。
西日本では、1980年代に日本海側で問題となり、だんだん南下し、今は大阪や奈良などで異変が大きくなっている。被害の深刻な東北地方では、誘引剤を入れた木に虫を誘い込んで燃料に加工する方策をとる地域もある。
▼8月24日(木)読売朝刊 「温暖化進めば被害甚大」
地球温暖化が進めば、台風の被害が甚大になる。米海洋大気局(NOAA)によると、今年7月の世界の平均気温は、20世紀の平均気温より0.87度高い16.67度となる。観測記録が残る1880年以降で最も暑くなった。今年前半(1〜6月)の世界の平均気温も14.55度と観測史上最高記録。海水温が上昇すれば、勢力の強い台風が発生しやすくなる。名古屋大学の坪木和久教授は、2074〜2087年に発生する平均風速67m以上のスーパー台風は12個に達すると予測している。平均風速90mの猛烈な台風が日本を襲う恐れもあるという。
今年は、7、9、11号のトリプル台風が北海道に上陸した。1週間で3個。観測史上初めてのことだ。また、1号の発生は、観測史上2番目に遅い7月3日だった。
▼8月24日(木)読売夕刊 「大阪猛暑日最多21日」
大阪市の8月の猛暑日(最高気温が35度以上)の日数は計21日となり、2000年2010年の20日を超えて過去最多を更新した。19日には、全国最高の38.1度を観測した。また、大阪市の猛暑日の年間最多日数は2010年の31日間で、今年は24日時点で、24日間となった。気象庁によると、今夏は、エルニーニョ現象が春に終わった影響で、高気圧の日本への張り出しが強まり、特に西日本で気温が高い日が増えている。
▼8月30日(火)読売朝刊 「台風10号 きょう東北上陸か」
強い台風10号は29日、日本の南海上を北東に進んだ。30日午後にかけて東北に接近し、上陸する恐れがある。気象庁によれば、東北の太平洋側に上陸するのは、1951年の統計開始以来初となる。30日午前0時現在、台風は中心気圧960hPa、中心付近の最大風速40m、最大瞬間風速は55m。近畿地方でも、29日午後から雨が強まり、29日24時間の総雨量は、奈良県上北村では202mmに達し、大阪市では8月の観測史上最大の145.5mmを記録した。
■<氷河期の気温変動に関すること>
大阪市立自然史博物館では、2016年7月16日〜10月16日までの間、第47回特別展「氷河時代」を開催しています。その展示に合わせて、普及講演会が開催されましたので聞きに行きました。
7月16日(土)には、中川毅先生(立命館大学古気候学研究センターセンター長)が「暴れる時代と暴れない時代:人類は気候の激変期をどのように生きたか」というテーマで、福井県三方五湖の一つ、水月湖の堆積物「年縞」についてお話をされました。
8月20日(土)には、高原光先生(京都府立大学大学院整形環境科学研究科)が、「森の古文書:花粉化石に記録された氷期からの森の移り変わり」について、お話をされました。その話の紹介をブログに載せました。すると、「氷河期 花粉化石」で検索をかけると、自然史博物館のすぐ下に、ヒットしてしまいました。驚きです。ドキドキします。きっちりと書かないといけないなと思いました。
「日本各地の湖や湿地の堆積物のボーリング資料を調べて、特に4万年以降、気温の変化に関わり、植物がどのように分布を変えていくのかについて、花粉化石を使って詳しく調査されています。 現在は、21000年前の最終氷期から気温がぐんぐん上がっている後氷期の時代です。気温変化のグラフを見ていると、約10万年前の最終間氷期の時代の気温とよく似ています。まだ、上がるのでしょうか。それとも、そろそろ下がっていくのでしょうか。なぜ、氷河期が10万年ぐらいの周期でやってくるのかについては、①太陽の周りを公転する地球の軌道が、楕円軌道と円軌道とに変化していること、②地軸の傾きが変わること、③地軸が独楽のように円を描いていること、などの作用が合わさって、10万年ぐらいの周期で温かくなったり、寒くなったりしていると、説明されておられました。また、太陽表面の活動も周期的に変化していて、その影響も気温変化と関係があるらしい。」と、ブログには書きました。